先日「ライブ・ア・ライブ」26周年記念の生放送がありました。
「ライブ・ア・ライブ」とは、1994年にスクウェアから発売されたスーパーファミコンソフトです。
当時小学生だった僕は、よく近所のゲオに立ち寄り、ゲームコーナーで面白そうなゲームソフトを物色することが多かったです。
スーファミのソフトはかなり高額で、僕にとって自由に買えるようなものではありませんでした。
ゲームソフトは、誕生日やクリスマスなどの限られた貴重なタイミングで、親に購入してもらえるというものでした。
したがって、次にどのソフト買ってもらうかということは重要な案件であり、事前調査としてゲームショップには足繁く通っていました。
そんな中、どうして「ライブ・ア・ライブ」を手に取ったのかは、はっきりとは覚えていません。
大人になった今なら、キャラクターデザインを手がけた漫画家たちに惹かれたかもしれませんが、当時の自分が知っていたのは、原始編の小林よしのりくらいです。
購入してもらった理由は、その頃のスクウェアのゲームがどれも面白かったから、くらいの理由だったのかもしれません。
そんな思い出の詰まった「ライブ・ア・ライブ」の二次創作作品「東方ライブアライブ」の存在を、つい最近知りました。
RPGツクール2003で作成されていますが、中身のシステムやデザインは、本家「ライブ・ア・ライブ」そのものとなっています。
僕の思い出補正もありますが、非常に完成度が高く楽しめたので、紹介しようと思います。
著作権等の問題で、あまり宣伝しない方が良さそうなら、記事の公開取り下げるなどの対応をしようと思います。
ちなみに僕は東方作品についてはあまり詳しくなく、初期の作品を多少プレイしたことがある程度です。
クリア時間は、しっかり測っていないですが10時間くらいだと思います。
ゲーム概要
本作「東方ライブアライブ」をプレイする人は、本家「ライブ・ア・ライブ」を知っている人か、東方作品が好きな人だと思います。
ただし、どちらも知らない(興味ない)人にとっても、RPGとしてよく出来た作品であるということは言えると思います。
東方キャラ同士の相関図をあまり知らない場合、関係性が把握しづらい場合があるかもしれません。
本作は、まず7人の主人公から1人を選んでプレイしていきます。
7人の主人公は、それぞれ様々な時代・場所を舞台としています。
1つをクリアすれば、また次の主人公を選び、自由な順番で攻略していきます。
一つ一つのエピソードは、1時間前後でクリアできるものですが、それぞれが良質の映画のように完結しています。
ゲームシステムも、それぞれのエピソードで独自のものがあり、プレイヤーを飽きさせない作りとなっています。
各編の特徴
各編には大まかな特徴があります。
ざっとではありますが、ゲームとしての特徴を書いていこうと思います。
カッコ内は、原作の何編をモチーフにしているかを表しています。
・氷精編(現代編)
対戦相手を選んで進めていく、アーケードの格闘ゲームのような作りです。
ロックマン風とも言えるかもしれません。
すべてがボス戦なので、挑戦する順番と、技のラーニングが攻略のポイントとなります。
・門番編(功夫編)
主人公の成長に、多少自由度がある作りです。
基本的には一本道で、カンフー映画のようなストーリーが楽しめます。
・帰還編(SF編)
戦闘は無く、サスペンスホラーアドベンチャーのような作りです。
探索ゲームの要領で、ゲームが進行していきます。
・荒野編(西部編)
アメリカ西部開拓期が舞台となっているエピソードです。
町の人々と協力して、襲撃者から町を守る話です。
・蓬莱編(近未来編)
現代から少し先の時代をイメージした舞台のエピソードです。
色々な意味で心を揺さぶる展開が多いです。
・野生編(原始編)
会話メッセージが一切ない、言葉が生まれる前の時代のエピソードです。
それでもストーリーが成立しているというのが面白いところです。
・冥界編(幕末編)
自由度が高く、隠し要素も多い作りです。
やり込み要素が多く、RPG上級者にも対応しています。
戦闘について
戦闘システムは各編共通であり、本家と同じ「チェッカーバトル」と呼ばれる方式が採られています。
上の画像のように、シミュレーションRPGのような戦闘画面が特徴です。
目には見えませんが、各キャラは行動ゲージを持っており、それが溜まると行動できるようになります。
素早さが高いキャラほど、順番が早く回ってくるそうです。
順番が回ってきたときに出来ることは、移動や攻撃などです。
「戦う」を選択すれば、技を選択する画面が開かれます。
技は基本的に、ノーコストでいくらでも使用することができます。
しかし、射程・溜め時間・攻撃範囲などが様々なので、攻撃前に適切な位置へ移動することが重要です。
味方操作キャラの移動は、いくらでも無制限に可能です。
ただし、その間に敵の手番が回ってきた場合は、随時、敵も移動したり、攻撃をして来る場合があります。
なるべく無駄な移動は控えつつ、最適な位置取りをして攻撃していきましょう。
味方操作キャラが移動以外の行動をしない限り、別の味方に操作キャラが変わることはありません。
技の射程・攻撃範囲は様々です。
1マスが攻撃範囲の技もあれば、範囲攻撃もあります。
複数のマスにまたがったサイズの敵もいますが、その場合は敵の体のどこか一部にでも当てれば、ダメージとなります。
他にも回復技、敵の能力を下げる技、状態異常を与える技、特定の条件下で発動する反撃技など、様々な技があります。
技は基本的にレベルアップにより習得していきますが、特定の装備品を身に付けた際に使える技もあります。
戦闘をこなすごとに経験値はパーセンテージで蓄積されていき、100になればレベルアップします。
レベルが上がればHPや能力値が増えていき、戦闘は楽になっていきます。
音楽について
本家「ライブ・ア・ライブ」では、使われている曲が豊富で、しかも素晴らしいものが多かったという思い出があります。
本作「東方ライブアライブ」でも、その点はしっかりと再現されていると思います。
本家をプレイしたことが無い人にも、音楽によって各編の雰囲気が、とても雄弁に表現されているのが感じられると思います。
本作で使われている曲は、本家の曲をアレンジした上で、それを東方の楽曲と融合させて使われています。
本家の曲の一部を耳にするだけでも、「ライブ・ア・ライブ」らしさが非常に感じられます。
「ライブ・ア・ライブ」の素晴らしさを語る上で、音楽という点は外せないことが再認識できます。
感想(ネタバレ無し)
本家「ライブ・ア・ライブ」が好きな人であれば、無条件にオススメしたい作品です。
東方作品を知らなくても、「ライブ・ア・ライブ」のシステムで、ストーリーをアレンジした作品をプレイできると考えれば、十二分に楽しめると思います。
戦闘は、一見シミュレーションRPG風で、時間が掛かりそうにも見えます。
しかし、行動順が敵味方で入り乱れているため、アクティブバトル的な緊張感がありますし、何よりスピーディーです。
強力な技を習得すれば、その技だけで雑魚敵を瞬殺できることもあり快適です。
相手が強敵だと、手も足も出ずにやられてしまうという、昔のゲーム特有の理不尽さも多少はありますが、それもまた愛嬌です。
僕は、東方キャラ同士の関係性をあまり把握していないため、想像で補う部分もありました。
ですが、キャラの言動から関係性はある程度推測できるので、プレイに大きな支障があるわけではありません。
そういう置いてきぼり感を一切味わいたくないという人は、プレイをお勧めできないかもしれません。
感想と攻略メモ(ネタバレ有り)
クリアまで、ほぼ熱中して楽しむことができました。
ストーリーの流れは本家をなぞっていることが多いので、新しい驚きは少なめですが、安心して楽しむことができました。
幻想編は予想以上に尺が長く、本家の中世編をイメージしていると、少し面食らうかもしれません。
主人公が最終的に魔王になるという流れは同じですが、ストーリーの展開は「FFT」「タクティクスオウガ」などを模倣しています。
(ちなみにFFTは1997年発売、タクティクスオウガは1995年発売です)
他の編に比べると、ややテンポは落ちるかもしれません。
さらに、戦闘の難易度が高くエンカウントも多くなりがちなので、戦い方を工夫しないと、クリアが難しい印象がありました。
もしプレイヤーが挫折するなら、幻想編でしょうか。
東方ライブアライブ攻略wiki
以下、各編の感想とプレイ記録を少しずつだけ記載していきます。
・氷精編(現代編)
「東方ライブアライブ」で最初にプレイしたのが、氷精編でした。
現代編がチルノなのは、知力が低いイメージからかな、と邪推してしまいます。
東方のキャラに混じって、原作の森部が並んでいるシュールさに、思わず笑ってしまいました。
森部のじーさんから通打をラーニングすれば、あとは通打だけで勝てます。
あびせ蹴りもラーニングして、相手の方向を変え続ければ、ハメ殺すことも可能です。
・門番編(功夫編)
本家のストーリーを東方キャラに置き換えただけではないんだな、とわかったのがこの門番編です。
ストーリーの内容はオリジナルな雰囲気でした。
レイ派の自分としては、ユンが継承者になっているのは残念でしたが、老師の役どころはユンが一番似合うのだと納得しました。
序盤の虎など、強敵は上手く避けて進みましょう。
それほど攻略のコツのようなものはありませんが、強いて言うなら、メインで使い込む技を決めて、その技に必要なパラメータを重点的に鍛えると楽になります。
レベル上げをしっかり行えば問題なくクリアできます。
・帰還編(SF編)
基本的には本家のストーリーをなぞっていますが、追ってくるのがベヒーモスではなく、元乗員(しかも複数)というのは怖いです。
最後はどうせゲーム機だろうと思ったら違ったので、本家を知っている人であれば引っかかってしまいそうだなと思いました。
ミニゲームの荷物運びに、まんまドラクエ3のエジンベア城の石移動があったのにはニヤリとさせられました。
ボスは、第3形態になるときに必ずカルネージを使ってくるので、HPを満タンに回復して置き、アップグレードなどで能力値を上げておきましょう。
HPは満タンをキープしつつ、スキの少ない技を中心に使用して、コツコツ攻撃していくのが大事です。
3回くらいゲームオーバーになってやり直しました。
・荒野編(西部編)
女のガンマンというのも、なかなか格好いいものだなと感じました。
西部劇とゾンビ(グール)という組み合わせは、雰囲気によくマッチしていて面白いなと感じます。
本家のイメージで、アイテムを全部集めてから仕掛けようとしましたが、そもそも仕組みが違うようです。
全部集めて一気に仕掛けるのではなく、こまめに依頼した方が、途中の襲撃戦が楽になります。
ちなみに一切、小細工を仕掛けなくても、十分にクリアできる難易度だと感じました。
・蓬莱編(近未来編)
本家とはメンバー構成の雰囲気が違うので、なつかしさよりも新鮮な気持ちでプレイできました。
まさか無法松枠がコイツだったとは・・・と驚かされる展開でした。
ゼノギアスや貝獣物語などのトラウマシーンもてんこ盛りで面白かったです。
妹紅がファイアウォールを覚えるまで、コツコツレベル上げをしましょう。
YdmⅣ用のミサイルポッドや破壊光線砲が手に入ると、火力的にも充実します。
輝夜が蓬莱の玉の枝を覚えたあとは、隊形で輝夜を先頭にして、この技を初手に使えばレベル上げに便利です。
・野生編(原始編)
ストーリーのベースは、本家と同じ流れでした。
イャンクックなど、やたら強い雑魚敵が多かった気がします。
攻略については、主人公のポンガのHPが高く力も強いので、ストーリー上の敵が倒せないということはあまりないと思います。
・冥界編(幕末編)
マップや仕掛けの多くは、本家をプレイ済みの人なら、戸惑わずにすんなりプレイできると思います。
僕は、今回は0人斬りや100人斬りのやり込みは行わず、普通にプレイしました。
幽々子の夢幻蝶の舞で眠らせて、妖夢の一刀両断で即死というコンボが様々な場所で有効です。
妖夢の乱れ雪月花は、少々発動に時間がかかりますが、強い上に格好良くて美しい技です。
ボスの百鬼夜行は、メギドラオンやPKビームγなどが強力で、数回やり直しました。
技名にいろんな作品が混じりすぎていて、ついつい笑ってしまいました。
・幻想編(中世編)
本家とはかなり異なるストーリーで、長さも他の編と比べて群を抜いて長かったです。
Chapter2からはメインストーリーにFFTとタクティクスオウガが濃く絡んできます。
明羅がアルガス+ヴァイスの役目を果たしていたと言えるでしょう。
戦闘の難易度も高く、一番歯応えがありました。
Chapter3のマヨヒガ城で戦うゴクドーナイト+ホーリーナイト×3は強敵でした。
夢美のP90マシンガンで全員を眠らせて、霊夢の夢想封印で1体ずつ倒してくという戦法で、何とか安全に勝てました。
・最終編
とにかく、マップが広くて大変でした。
しかし、各キャラクターのダンジョンやサブイベントなどが豊富で、プレイしがいがありました。
最後はチルノを主人公にして、妖夢、フォックス、妹紅でラスボスに挑みました。
ステータス異常の対策を真面目にしていなかったのですが、回復アイテムをジャブジャブつぎ込んで、何とか戦い切りました。
ほとんど妖夢の乱れ雪月花に頼って戦いました。
本ブログで紹介しているゲーム系の記事まとめ
コメント
おお…… 昔懐かし東方ライブアライブ。 当時はなんとなく製作中の動画だけ見てスルーしてましたが触ってみますかね
そういえば東方魔王譚も終盤追わずに十年か…… こっち終わらせてから見に行こうかな(オルステッド主役の動画です、ご存じでしたら失礼)
まさかこんなに作り込まれた作品があるとは知らず、とても興奮しました。
制作に長い時間が掛かっただけあって、凄い作り込みだなと感じます。
東方魔王譚というものは知りませんでした!
完結しているようでしたら、そちらも見てみようと思います。
情報ありがとうございます。