創造の切り札(フリー・ノンフィールドRPG)紹介・感想・攻略メモ

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RPGツクールMVで作成されたフリーゲーム「創造の切り札」をプレイしました。
初回のプレイは難易度「普通」を選択し、クリア時間は約2時間でした。
「難しい」は、試行錯誤の時間も含めると、3時間くらいかかっているのかなと思います。

プレイした直接のきっかけは、Twitter上での作品紹介ツイートを見て、興味を持ったことです。
先日、同じ制作者様の作品「ミカゲ・キューブ」をプレイして、とても面白かったということも、きっかけの一つになりました。

ストーリーと、戦闘準備のシステム面に大きな特徴がある作品です。
それほど長くはないので、気軽にプレイし始められるゲームだと思います。

ゲームのプレイはこちら

ふりーむ!(ダウンロード)

ゲーム概要

本作「創造の切り札」は、世界を飲み込む「白き無」と、世界を壊す獣によって崩壊しつつある世界で、己の使命を果たそうと進む青年が主人公のRPGです。

難易度は「普通」と「難しい」が選択できます。
いきなり「難しい」を選ぶと大変なので、まずは普通で始めてシステムを掴むと良いのではないでしょうか。
ちなみに「難しい」を選択すると、「己の選択を悔やむがいい。」と煽られます。
高難度RPGに慣れている人であれば「難しい」がちょうど良いくらいの難易度かもしれません。

ノンフィールドRPGであるため、マップは存在せず、前進することによってゲームが進んでいきます。
進むことによって、NPCと遭遇したり、戦闘が発生したりと、様々なイベントが発生します。
移動中、左方向を押すと任意で戦闘が行えるため、稼ぐのであれば活用しましょう(難易度「普通」のみの機能です)。

本作で特徴的なのは、装備です。
武器と盾については普通のRPGの装備品と同じ役割ですが、「カード」がとても重要な意味を持っています。
カードには、新たにスキルが使えるようになるものや、装備するだけで効果を発揮するものがあります。
「切り札」は、TPが満タンになった際に使える大技のことです。

装備できる数がそう多くはないため、強敵に対してどのように戦術を組み立てていくかを考える点が、本作の醍醐味だと感じます。
なお、カードや装備品は、一部は店で購入することができますが、イベントによって手に入ることが多いです。

特定のボスを倒すと獲得できる固定カードもありますが、ランダムで手に入るカードも多いです。
カードの引きによっては、難易度が多少左右されることもありますが、獲得カードに一喜一憂する楽しみもあります。

戦闘は、ターン制のコマンドバトルです。
ターンごとに、敏捷が高いキャラから順に行動を開始していきます。
スキルを使用するには「AP」を消費します。
APが無くなってしまうと、選択できる行動が少なくなってしまうため、残量に注意していく必要があります。
もっとも、通常戦闘ではAP残量を気にする長期戦になることは稀なので、あまり意識しなくても良い点かもしれません。
戦闘終了時には全回復し、戦闘不能になっているキャラクターにも経験値は入ります。

本編の要所では、文章をノベルのように読んでいくパートがあります。
この世界の謎や主人公についてなど、伏線が徐々に明らかになっていきます。
プレイヤーがゲームを最後まで進めたとき、道中の様々な事柄の意味を知ることでしょう。

感想(ネタバレなし)

とても楽しくプレイできました。
プレイヤーを少しずつシステムに慣れさせていくように、とても丁寧に作られている印象を持ちました。
難易度としては、「普通」が「やや簡単~普通」くらいで、「難しい」が「やや難しい」くらいのイメージです。

難易度「普通」だと経験値稼ぎができるため、詰まってしまったとしても、レベルを上げてゴリ押しでクリアすることも可能だと思います。
僕の場合は、稼ぎ戦闘を一度も行わなくても、運よくスムーズに進めていくことができました。
ただし、ラスボス戦は苦労したので、何度かやり直して挑戦しました。
「普通」では、少々ラフに戦っていても倒せた敵が、「難しい」だとなかなか倒せなくなります。
二つの難易度で、違ったプレイ感覚を味わえるゲームだと思います。

ランダムで手に入るカードや装備品が多いですが、固定ボスを倒した際には、決まったカードが手に入ります。
おそらく、この固定カードしか使わないという縛りプレイしても、クリアできるような調整になっているのではないでしょうか。
ボス戦で苦しめられたスキルを、すぐに入手して使えるようになるのは、ロックマンみたいで面白いなと感じました。

最初は主人公の正体や、ゲームの世界となる舞台も謎のまま進んでいきますが、進めていくにつれてだんだんと謎が解けていき、面白かったなと思います。
クリアまで2時間という長さですが、ゲーム内容や物語が濃密で、もっと長く楽しんでいたような気がしました。

グラフィックはとても綺麗で、物語全体の神秘的な雰囲気に合っていると感じました。
BGMにもこだわりが感じられ、盛り上がる所では感情を揺さぶってきます。
ゲーム画面が全体的に見栄えがいいため、多くのプレイヤーが興味を持ちやすく、取っつきやすいのではないでしょうか。

感想(ネタバレあり)

最初は、どういう世界での話なのかよく分からず、とりあえず進んでいくだけでした。
しかしノベルパートの話が進むにつれて、色々な事実が判明していくのが面白かったです。

なぜノベルパートの文字にわざわざ『茶色』が付けられているんだろうと思っていたのですが、敵の名前とリンクしているということに気付き、ようやくこれがディアスが創造した精神世界だということがわかりました。

ラスボス前に、ケンが旅をしながら物語を語ってきた様子が描かれる場面では、BGMとも相まって、思わず涙してしまいました。
村では評価されなかった自分の物語が、外では多くの人から賛辞を得られるようになったのは、創り手としてはとても嬉しいことだったのでしょう。

しかし同時に、物語を誰がどんなタイミングで語るかによって、評価が変わってしまうという現実も描かれていると思います。
住んでいた村でディアスが語ったときは、周りは冷たく辛辣な反応でした。
ところが、ケンが旅をしながら語った際には、人々からは良い反応が得られました。
ケンの人間性や話し方も影響しているのかもしれませんが、語り手であるケン自身が素晴らしいと思っているからこそ、聞き手にも素晴らしさが伝わったのではないでしょうか。

創作した本人が死んでしまったとしても、人々に語り継がれることで、物語は生き続けます。
本作では創造物として「物語」が登場しましたが、色々な創作物に通ずる部分があると思います。

物語だけでなく、フリーゲームもまた、同じだと思います。
フリゲ制作者も創造主であり、そのフリゲを紹介したり感想を語るプレイヤーは語り部として、作品を作品たらしめる一翼を担っているのでは、と感じさせられました。
だからこそ、好き勝手に感想を書くのではなく、多くの人が遊んでみようと思うような感想を書ければいいなと常々思っています(唐突な自分語り)。

ディアスの住む村の人々の意見が、全ての人々の総意というわけではないという気付きは、狭い視野に陥りがちな我々にとって、勇気づけられるものだと思います。

攻略メモ(難易度:難しい)

難易度「難しい」で挑戦した際の攻略メモです。
カードの入手状況によっては、攻略方法に再現性が無いものもありますが、ご了承ください。
カードがある程度揃ってくる後半は、武器や盾を中心に入手すると、戦闘が安定すると感じます。

・第2章 苦労
攻撃が激しいため、「大地を侵す毒」の毒ダメージで削りつつ、防御や「施し」で凌いでいました。
攻撃激化後は「大地を侵す毒」のダメージに加えて、ケンの「姑息な一撃」で一気に削っていきました。
凌ぎきれない攻撃が来る場合は、ランスの「かばう」で凌ぎつつ、回復はせずに突っ走りました。
上手に戦ったという印象は全くなく、何とか突っ走って逃げ切ったという印象です。

・第3章 不満
ダメージを与えても、大きく回復されてしまいます。
誰かに「不眠」+「邪剣」を装備させ、回復封じを付与させ続ける役をさせましょう。
攻撃パターン変化後は、その役目のキャラは、毎ターン邪剣を切らさずに使い続けさせましょう。
そこさえ抑えれば、後は割とアバウトに戦っても倒せるかと思います。

・第4章 陰鬱
「夜の帳」で睡眠にされた上で「終幕」を使われると全滅してしまうので、「不眠」を持たせたキャラに「摩訶不思議ポカポカ」を装備させるなどして、睡眠を解除させましょう。
複数人が生き残っていないと、ランダム3回闇攻撃の「レ・シェイド」に耐えるのが厳しいため、何らかの形で睡眠対策は必要です。

・第5章 絶望
結界により、500以下のダメージは無効化されてしまいます。
睡眠が効くので、「眠りへの誘い」からの「終幕」+「まじない」を利用した一撃必殺に懸けましょう。
他にもステータスアップスキルがあれば、準備を整えてから使用します。
攻撃パターン変化後は、「剣の加護」によって、ステータス異常を一時的に無効化します。
しかしその効果が切れた後に眠らせられれば、再び終幕を使用して撃破できます。

・終章
最後は、以下の装備でラスボス戦に臨みました。
レベルはケン11・サクラ12・ランス14・ダクネス12です。
途中、「努力家」のカードを装備させたりしています。

ラスボスの全体魔法攻撃を和らげたいので、なるべく精神防御が高い装備で固めたいところです。
ランス以外には隠密を付けて、単体攻撃はすべてランスが引き受けます。
ただしランスに装備している「瘴気」は「強靭」にしておいた方が、「神言」の最大HP低下の能力低下を防げるため、所持しているなら強靭にしましょう。
ケンは「全力打」と「盾貫きの刺突」で攻撃役を担います。
サクラは回復役がメインで「手厚い施し」「大いなる施し」をスタンバイします。
敏捷が髙いため、敵より先に行動できる回復役として重宝します。
ダクネスは「イクリプス」で攻撃に参加したり、「大いなる施し」で回復できるようにスタンバイする役目です。
サクラの次くらいに行動できるので、サクラが生命の雫使用⇒ダクネスが薬草使用というように、素早く回復させやすいです。

さて、最初はエリオとミレです。
素早いサクラとダクネスに、それぞれ「大地を侵す毒」と「肌を焦がす炎」を使わせないと、全体攻撃でほぼ壊滅させられてしまいます。
無事状態異常にできれば、あとはその状態異常をうっかり切らさないようにして戦っていれば、問題なく倒せるかと思います。
ランスは基本防御して、ケンとダクネスで攻撃させます。

次は神竜との戦いです。
初手の「神威」は、「封神」を装備させたランスに「かばう」を使用させて防ぎます。
サクラには「瘴気」をひたすら使わせ続け、残りは攻撃させます。
次のターンの「封神還し」で、ランスが倒されてしまいますが、サクラが瘴気を使い続ける限りは神威を撃ってこないので、そのまま3人で戦って問題ありません。
神竜撃破後にパーティが全回復します。

神竜を倒せばディアス・カブラ戦です。
小細工はいらず、慎重に戦えば安定して倒せます。
ケンはひたすら攻撃、サクラは状況に応じて回復か防御、ランスは防御と回復、ダクネスは攻撃か回復をしましょう。
全体回復できる「大いなる施し」を誰かが撃てる状態であれば、危機には陥らないと思います。

全体攻撃である「『光』の創造」や「『天』の創造」が続くときついので、その場合は攻撃の手を止めて、防御などで何とか凌ぎましょう。
HPをある程度減らすと、アイテムが使用不可となります。
戦闘不能を回復する手段が無くなってしまうので、より慎重に戦っていきましょう。

 

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