今回は中・長編RPG「SHATIKU QUEST 2」に関する記事です。
「社畜」というインパクトのある名前なので、初めて見かけたときから印象に強く残っていました。
Twitter上で、他のプレイヤー感想などを見ているうちに、段々とプレイしたくなってしまい、今回プレイしました。
本編クリア時間は、約12時間でした(終盤で少し経験値稼ぎをしました)。
僕は前作をプレイしていませんが、全く問題なく楽しむことができました。
ボス戦やアイテム収集、クラスチェンジやスキル習得など、RPGの面白さの肝となるエッセンスが詰まっている作品だと思います。
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ゲーム概要
本作「SHATIKU QUEST 2」のあらすじは、以下のようなものです。
ギャグテイストやメタなセリフが多いですが、シリアスな場面もあります。
緩い雰囲気が苦手な人は注意した方が良いかもしれません。
本作はRPGですが、いくつか特徴的なシステムが盛り込まれているので、順番に紹介していこうと思います。
まず、戦闘についてです。
戦闘は、ターン制のコマンド方式のサイドビューバトルです。
ターンごとに、敏捷の高いキャラから順に行動していきます。
戦闘が終了するとHPは満タンに回復し、MPは一定の割合で回復します。
戦闘不能になっているメンバーにも経験値は入りますので、わざわざ生き返らせる必要はありません。
戦闘に参加するメンバーは、戦闘中でも控えのメンバーと入れ替えることができます。
ターン開始時であれば、何度でもメンバーを入れ替えることが可能なので、臨機応変に色々なメンバーを戦闘に参加させていくことが可能です。
戦闘時の行動によって溜まる「TP」は、TP技を使用するのに必要です。
TPを消費する技は、どの技も強力なので、強敵との戦闘の際は切り札になるでしょう。
ただし戦闘不能になると、TPはリセットされてしまうので、注意しましょう。
そのほか、溜まった「リミットゲージ」を消費して、任意のタイミングで複数回行動するなど、色々な要素があります。
戦闘の面白さが、本作の醍醐味のひとつと言えるでしょう。
通常戦闘は難易度が低めでサクサク倒せますが、ボスやFOE(徘徊している強敵)の戦闘難易度は高めです。
本作の戦闘のポイントは、強敵に対して、どのような戦略や戦術で戦うかという点になると思います。
本作はハクスラ的要素も強く、宝箱を開けたり敵を倒したりすることで、装備品などをランダムで入手することができます。
装備品は、非常に多くの種類が存在します。
序盤であっても運が良ければ、強力なレアアイテムを入手できることもあります。
敵を倒すモチベーションが上がる要因のひとつと言えるでしょう。
本作は、レベルアップする際に入手するSPを消費して、スキルを習得していきます。
習得はスキルツリー制となっており、ポイントを振り分けてスキルを獲得します。
店で売っているアイテムを使うことで、ポイント振り分けをリセットすることもできますので、取り返しがつかなくなることはありません。
とはいえ、闇雲に習得していては、ボス戦で苦労してしまいます。
どの技の習得を狙っていくかを考えて、計画的に習得していくと良いでしょう。
本作では、キャラクターごとにクラスチェンジをすることが可能です。
そのキャラのデフォルトクラスの他に、もう一つサブクラスが用意されており、メニュー画面からノーコストで変更することが可能です。
習得スキルは全く違う内容で、各クラスごとにSPを割り振る必要があります。
割り振ったポイントは、クラスごとに記憶されますので、再度クラスチェンジを行っても、前に割り振った状態のままになっています。
気軽にクラスを変えても、再割り振りの手間はありません。
ボス戦などで行き詰まったときは、色々なクラスのスキルを試してみることが大切です。
感想(ネタバレ無し)
本編は、約12時間でクリアしました。
ストーリーは、前項でも書いた通り、サクサク進むテンポの良い展開です。
全体的な雰囲気が緩いテイストなので、シリアスなシーンが少し浮いて感じられるかもしれません。
しかしイベントや、街中のNPCとの会話は面白いものが多く、かなり笑ってしまいました。
民家の家具を調べると、アイテムとして根こそぎ入手できるのは大胆なシステムですし、家の中に何もなくなってしまうシュールさに、思わず吹き出してしまいました。
通常戦闘の敵は非常にサクサク倒すことができ、レベルも上がりやすいです。
しかし、ボスやFOEはかなり手強く、後半に行くほど手強くなっていくのが感じられました。
レベルアップでの能力上昇はそれほど大きくはないので、単純な力押しでは倒すことが難しいくらいの強さです。
そのため、強敵に対しては色々な攻略法を考える必要があり、とても楽しかったです。
ボスで詰まった際は、クラスチェンジ、スキル、装備品、バフ・デバフ・状態異常あたりをやりくりすると、何とか突破できる感触です。
ひとつの解法しかないわけではなく、色々な攻略法があるという印象でした。
ロールプレイングゲームのコアとなる戦闘・成長・装備品集めなどに、特に力を入れて作り込まれた作品です。
RPGのプリミティブな楽しさを味わいたい人に、ぜひともプレイして欲しいRPGです。
攻略メモ(ネタバレ有り)
本作のボス戦は、序盤はそれほどでもありませんが、中盤以降から手強くなってきます。
僕が初めて全滅したあたりのボスから、攻略メモを書いていこうと思います。
・キマイラ(流砂の洞窟)
とりあえず、状態異常にしておかないと反撃が厄介です。
ハンザ(ストライダー)の「毒霧の術」やケイト(ヘビーガンナー)の「ポイズンガス」で、毒状態をキープさせて戦いましょう。
パーティーを立て直したい場合は、ビオレッタ(ネクロマンサー)の「ブリザード」で凍結にさせられれば、しばらく行動を封じることができるため、ゆっくり立て直すことができます。
攻撃すると、凍結が解除されてしまうので注意しましょう。
準備が完了した後は、雷属性で攻撃すれば、効率よくダメージを与えられます。
闇属性が弱点なので、状態異常にした上で、ビオレッタの「祟り目」を使えば、大きなダメージを与えることができます。
リリザック(スカラー)の「ダークウェポン」で、物理アタッカーに属性を付けて攻撃しても良いでしょう。
炎や風などによる攻撃も激しいので、装備品やバフで、耐性を整えておくことが大事です。
敵の「遠吠え」による能力上昇は、ビオレッタの「悲痛の嘆き」で速やかに解除しましょう。
HPが減った後も攻撃が激しい強敵ですが、バフなどで十分ダメージを減らす準備をして戦いましょう。
・メタルフォース(幸福カンパニー 本社B1F)
雷属性と、スタン・麻痺が弱点です。
キリカのルーンナイトのスキル「光輝く神秘のルーン」の「サンダースラッシュ」「雷の刻印」を軸に攻撃しましょう。
ハンザ(ストライダー)の「雷遁の術」も有効です。
パーティがピンチになったら、「地走の術」でスタンにすれば、態勢を整えるのに役立ちます。
あとは物理攻撃がメインで激しいので、しっかりとバフで固めて戦いましょう。
全体回復アイテムや、戦闘不能を回復させるアイテムなどを、しっかりと準備しましょう。
・ジェラルド(幸福カンパニー 本社10F)
かなり苦戦しました。
とりあえず、沈黙対策のため、装飾品の携帯用マイクは必須です。
店でも購入できるので、主要メンバーに装備させましょう。
相手の攻撃手段は光が多いので、耐性を固めましょう。
耐性を上げる装備品が足りない場合は、HPそのものを高めるか、リリザック(スカラー)の「ホワイトバリア」で、耐久の低いメンバーだけでも守りましょう。
毒と暗闇が弱点なので、なるべく毒をキープして、ダメージ源を作ると戦いやすいです。
暗闇状態にさせられれば、多くの物理攻撃がミスになるため、比較的楽になります。
こちらの攻撃方法としては、物理系のキャラにリリザックの「ダークウェポン」をかけて戦いましょう。
ビオレッタの闇魔法も有効ですが、ビオレッタ自身の耐久が低めなので、無理に戦わせると大変かもしれません。
あまり必勝法は無いので、正攻法で地道に戦っていきましょう。
僕は事前にかなりレベル上げをして、平均レベル60ほどまで上げましたが、それなりに苦戦しました。
・デッドソーサラー(幸福カンパニー 本社下層部)
敵の情報を見ることができないのが、一番の難点です。
長期戦においては、敵の残りのHPを知ることができないのは、終わりのないマラソンをしているようで辛いものがあります。
そのせいか、今までのボスよりは攻撃が激しくなく、魔法対策をしていれば、それほど危機的な状況にはならないと感じました。
弱点は光属性なので、物理アタッカーに「ホワイトウェポン」をかけて攻撃したり、アンゼリカの「セレスティアルソード」などが有効です。
持久戦になると思うので、気長に戦いましょう。
・最終兵器(幸福カンパニー 本社最下層)
激しい攻撃をしてくるので、バフ役や回復役を入れて、守りを固めつつ戦っていきましょう。
防御力やHPが高く、これといった弱点もないので、なかなか有効打を与えられません。
自分の場合は、ダニエルの装備を攻撃重視で固め、ウォリアーの「バーサーク」をかけた攻撃で倒しました。
一撃で1500近いダメージを与えることができたので、全員で守りを固めつつ、ダニエルを援護する形で倒しました。
HPが少なくなると攻撃が激しくなるので注意しましょう。
キャラ使用感(ネタバレ有り)
パーティメンバーの使用感などについて、書いていきます。
おそらくプレイヤーの運用の仕方によって、かなり印象が変わってくる部分だと思います。
・主人公
攻撃役と壁役をこなす物理アタッカーです。
単純に攻撃力が高くタフなので、頼れる攻撃役だと思います。
敵の攻撃を挑発で受けつつ、カウンターなどで反撃が決まると気持ちいいです。
攻撃力重視の装備にした上での「バーサーク」は、非常に大きなダメージ源となり、頼りになりました。
・キリカ
各属性の単体、全体攻撃が揃っており、通常戦闘で特に役に立ちました。
どの属性も万遍なく習得させようとすると大変なので、属性はある程度絞るのが良いのかなと思います。
他のメンバーがあまり持っていない属性を習得させるのが良いと思います。
・ランタナ
ヒーラーとして、最後まで非常に役に立ちます。
ボス戦ではパーティの安定感を支える生命線でした。
味方全体の物理防御や魔法防御を上げるリフレクター、光の壁などが有用です。
貴重な全体回復魔法であるヒールレインは、早めに取得させておきたいところです。
ただし、敏捷がやや低い印象があるので、先手を取って回復できるようにするには、装備品などの工夫が必要です。
・リリザック
バフ、デバフなどの補助役として、とても頼れるメンバーでした。
味方へのバフ系の魔法はもちろん、リジェネオールやリインフォースなど、長期戦で効果を発揮するスキルが勢ぞろいです。
攻撃に属性を付与するウェポン系も、物理アタッカーである主人公にかけることで、より強力になります。
まさにサポートのエキスパートです。
・ビオレッタ
闇の攻撃魔法がメインのキャラクターです。
ステータス異常が多いとダメージが増加する「祟り目」は、ボスに対して有効でした。
そのほか、敵の強化状態を解除する「悲痛の嘆き」は有用です。
・ハンザ
暗闇や毒、スタンなどを耐性が無い限り、100%発生させるスキルが非常に有用です。
全体攻撃手段も多く、敏捷が高いので、通常戦闘でも先手をとれて助かります。
ただし耐久力がやや低めなので、その点は注意が必要です。
・ケイト
レンジャーは完全に探索専用クラスで、ヘビーガンナーもボス向けではないと感じます。
通常戦闘の稼ぎの際に少し使ったくらいで、あまりパーティーに入れませんでした。
毒や麻痺系などのステータス異常技が扱えるので、ハンザのサブのような役割で使っていました。
・アンゼリカ
回復役のランタナがピンチの際の、タフな回復役という位置付けで運用していました。
全体回復こそないですが、アレイズなどの蘇生魔法が使えるのは役に立ちます。
光属性の強力なスキル「セレスティアルソード」もあるので、光の弱点を持つボスであれば、攻撃役にも使えるでしょう。
ただし、回復役兼壁役の方がハマるキャラだとは思います。
印象に残ったシーンの感想(ネタバレ有り)
会社と魔法学園という相反するイメージの二つの舞台が、まさか後半に繋がってくるとは思っていませんでした。
ブラック企業の工場という現実から、魔法学園という異世界的でファンタジーな舞台に逃げたのに、結局はループしてしまうという構造でした。
辛い現実から逃げ出しても、結局過去からは逃げきれないのかというメッセージのようにも感じました。
特に次の画像で、部長が話すセリフは、現実にも通じる部分があり、非常に強く心に残っています。
『貴様らが学生時代に学んだこと かけがえのない友情 青春 その全てをこの腐った会社に食いつくされるのだ』
このセリフは、幸福カンパニーが、生徒の学園時代の記憶を抜く所業に対しての言葉です。
しかし現実に存在するブラック企業も、この言葉が、大げさではなく、当てはまる現状があると感じます。
労働関係の問題については、色々と書きたいことはありますが、本記事はあくまでゲーム紹介の記事です。
したがって、そういった問題について書くことは、ぐっとこらえて我慢しておこうと思います。
こういった現代的なアイテムが、ファンタジーっぽい素材から出来てしまうのが、何となくギャップがあって笑ってしまいます。
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