戦乙女《レギンレイヴ》の終末論(フリー・RPG)紹介・感想・攻略メモ

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北欧神話とクトゥルフ神話を題材にしたフリーゲーム「戦乙女《レギンレイヴ》の終末論」をプレイしました。
全く異なる2つの神話を上手く融合させた贅沢な現代ファンタジー作品です。
ゲーム好きなら誰でも惹かれそうな北欧神話と、ホラー好きにはたまらなさそうなクトゥルフ神話の両方に惹かれて手に取りました。

クリア時間は約11時間でした。
(裏ボス撃破まで)


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ゲーム概要

本作「戦乙女《レギンレイヴ》の終末論」は、物語を読み進めていくシナリオパートと、準備をして戦闘に臨むRPGパートの2つから成っている作品です。
ノンフィールドRPG形式を採用しており、フィールドを移動して探索するということはないので、ストーリーと戦闘に集中しやすい作品です。

主人公の久世結人は、祖父母と義妹のヒカルの4人で暮らしていましたが、謎の武装集団に祖父母を殺害され、ヒカルと一緒に拉致されてきた場面から物語は始まります。
周囲を不幸にする呪いがかかっているヒカルを救う為に魔術師になった結人でしたが、さらなる不幸を防ぐためにヒカル自身から自分を殺して欲しいと懇願されます。
ゲームを開始した直後から情報量が多く、さらにいきなりクライマックスのようなシーンで謎も多いですが、プレイヤーを一気に引き込んでくれると思います。

シナリオを読み進めていくと、要所要所で上の画像のようなメイン画面になります。
メイン画面ではシナリオ進行、フリーバトル、その他戦闘の準備を行うことができます。
シナリオ進行を選ぶと、場合によっては戦闘に突入することがあるため、セーブはこまめにしておきましょう。
(ただし全滅してもタイトル画面に戻されるわけではなく、ヒントも貰えます)

「シナリオ進行」を選ぶと、アドベンチャーゲームのように文章を読み進めていくことになります。
ある程度読み進めるとまたメイン画面に戻ります。
場合によっては強敵とのバトルになる可能性もあるので注意しましょう。

「フリーバトル」を選ぶと、敵パーティを選択して自由に戦うことができます。
シナリオ進行での戦闘に勝てない場合は、こちらのフリーバトルでレベルを上げる必要があります。
本作のレベルアップは特殊で、1戦闘勝利するごとに必ずレベルが1上がります。
さらに全員生存した状態で勝利すると完全勝利となり、1度の勝利で「レベル上限」まで一気にレベルが上がります。
(例:パーティレベルが5の状態で、レベル上限10の敵パーティに完全勝利すると、パーティレベルが10になる)

逆に言うと、敵を何度倒してもレベル上限以上にはならないので注意しましょう。

本作の戦闘は、通常のRPGとは少し異なる方式となっています。
ターン制のコマンドバトルではありますが、1ターンでパーティは3回行動することができ、誰が何度行動してもよいことになっています。
同じメンバーが3回行動することもできますし、3人がそれぞれ1回ずつ行動するということも可能です。

行動順はメンバーの敏捷によって決まります。
ただし同じメンバーの2回目の行動は、全員の1回目の行動が終了した後になるため、必然的に遅くなります。
3回目の行動も同様に、全員の2回目の行動が終了した後となります。

主なコマンドとしては、通常攻撃、スキル、ルーン魔術があります。
スキルを使用するにはSPが必要で、これは通常攻撃を行うことなどによって10ずつ溜まっていきます。
戦闘開始時にはSPがある程度溜まっていますが、スキルばかり使用しているとSPが減っていくため、長期戦の場合は適度に通常攻撃を行ってSPを溜めていくことが大切です。

ルーン魔術は、魔石を装備することによって使用することができます。
魔石には色々な種類があり、使用可能になるルーン魔術も大きく変わってきます。
なお、一部のメンバーは魔石を装備しなくてもルーン魔術を使用することが可能です。
ルーン魔術を使うにはMPを1消費しますが、戦闘中に回復することはできないため、使い過ぎには注意しましょう。
一部のメンバーを除いて、基本的にMPは3なので1戦闘で1メンバー3回までしかルーン魔術は使えないと思っておきましょう。

魔石の装備は、メインメニューから変更することができます。
攻撃役・回復役・サポート役の役割分担を考えて装備させましょう。
別のメニュー「ルーン開放」画面で、侵蝕率というパラメータを上昇させるかわりに、魔石のレベルを上げたり、魔石の数を増やすこともできます。
ただし侵蝕率が一定値を超えると良くないことがあるようなので、無闇に上昇させないよう注意しましょう(基準値はゲーム中のヘルプで示されます)。

同じ画面で、前列・後列などの隊列を変更することもできます。
敵が列単位に効果を発揮するスキルを持っている場合は、こちらも前列・後列をある程度バラしておくと被害を抑えられるでしょう。
ただし、こちらも列単位を回復するスキルがある場合、一度に全員を回復させられないというデメリットもあります。
敵の特徴によって使い分けていくことが大事です。

感想(ネタバレ無し)

裏ボス撃破まで楽しむことができました。
ノンフィールドRPGとしてのシステムの面白さと、ストーリーの面白さの二本柱で引っ張られ、最後までプレイしてしまう作品だと思いました。

メインとなるストーリーの謎が多く、また題材となる北欧神話とクトゥルフ神話が刺激的で、どんどん先に読み進めたくなってしまいました。
ノンフィールドRPGであるため、探索などの余計な要素が無く、物語に集中しやすい作りとなっていたのが良かったです。
本作では戦闘が「この先のストーリーを読み進めたいのならこの戦闘に勝ってみせろ」的な位置づけなので、ちょうど飽きない程度かつ邪魔にも感じない頻度でした。
レベル上げしたい場合のフリーバトルについても、同じ戦闘を何度も繰り返さなくてはいけないようなシステムではなく、上限まで一気にレベルが到達するようになっており、ストレスはなく面白かったです。

戦闘については、敵によって色々な戦法で戦う必要があり、考えがいがあったと思います。
スキル同士のシナジーを考えるのが面白く、狙い通りに戦法がハマったときの気持ち良さは格別でした。
全滅してしまっても攻略ヒントが聞けるようになっていますし、ゲームのシステム上、戦闘で先に進めず詰まることはないでしょう。
ただし戦闘システムに対する理解は求められるので、仕組みをちゃんと理解して戦わないと、ゴリ押しで勝つには苦戦を強いられると思います。

ストーリーについては実際の神話の設定を尊重しているためか、主人公たちが敵対勢力の目的を推測する際など、やや複雑に感じられることもありました。
しかしあとがきを読む限り、設定の独自解釈は控えめな印象なので、今後北欧神話やクトゥルフ神話に触れる際のいい予備知識となりそうです。

些細な希望としては、メニュー画面から各キャラのスキル等を確認できると便利だったと思います。
戦闘画面に入らないとスキルが確認できないので、戦術を考える際に少し不便でした。
また、シナリオパートで途中セーブができるとゲーム中断がしやすかったと思います。
ただ、本作では一つ一つのシナリオパートが長くなり過ぎないように配慮されているので、そこまで気にする必要はないかもしれません。
ボスに再挑戦する際、戦闘までシナリオスキップできるなど、細かい所まで行き届いているのは嬉しかったです。

色々書きましたが、ストーリー・戦闘ともにとても楽しむことができました。
ストーリーを重視するノンフィールドRPGの一つの形として、完成されていたと感じました。

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攻略メモ(ネタバレ注意)

本作の戦闘は少々独特なので、少し戸惑う部分があるかもしれません。
しかし全滅してしまった場合は有用なヒントが聞けるなど、親切なアドバイスもあるので、それほど詰まることは無いと思います。
有用に感じた戦術と手強く感じたボスの攻略について、少しだけメモを書いておこうと思います。

有用だった戦術

・結人のかばう+クロスカウンター
序盤から結人に「かばう」を使わせてタンク役をさせるのは有効な戦法です。
中盤からで習得するクロスカウンターを利用すれば、味方を守りつつ敵にも安全に反撃できる戦法となります。
ただ、メインダメージ源とするには少々弱いので、あくまで守備の戦法として考えておくのが良いでしょう。

・銀の鍵による位相転換
結人が中盤から使用できるようになる位相転換は、味方全体に攻撃を2回無効化するバリアを付与できる強力な技です。
4ターンに1回しか使えないものの、温存しておくのは勿体ないので、とりあえず戦闘開始時に使っておく戦法が有効だと思います。
これを使っておけば、とりあえず守りを考えずに攻撃の準備をすることができるので、戦闘序盤のスタートダッシュに利用しましょう。
多段ヒット攻撃をしてくる敵相手には、すぐバリアが破壊されてしまうので注意しましょう。

・心子の空間操作+スキルエンハンス
心子の「空間操作」を使うことでスキル・魔法を全体化させることができます。
2ターンしか持続しませんが、上手く使えば強力な単体攻撃を敵全体に何度も叩き込むことが可能です。
ルーン魔術・ソールの運行などで攻撃力を上昇させられれば、さらに強力な攻撃となるでしょう。

・ヴァーリのイチイの弓+心子の幽体の剃刀
ヴァーリのイチイの弓は、敵単体に9回攻撃を行うことができます。
1発当たりの攻撃倍率は低いため、防御力が高い敵にはあまりダメ―ジが通りません。
しかし心子の幽体の剃刀で追加の固定ダメージを付与してやると、イチイの弓による各攻撃に追加固定ダメージが発生するため、安定した大ダメージを与えられるようになります。
これにさらに空間操作の全体化、ソールの運行などによる攻撃力アップをプラスすると、敵が複数いても絶大なダメージを与えられるでしょう。
後半の基本戦術に据えたい合わせ技です。

第1章

:ヨグ=ソトースの娘&尻尾
事前に魔術レベルと魔石レベルを2にして、ヒカルとあと一人がクリーニングレイ(全員の状態異常を治療+HP15%回復)を使用できるようにしておきましょう。
結人は前列、他のメンバーは後列にしておきます。

優紗は基本的に「クリティカルヒット」で尻尾を攻撃し、尻尾を倒したら本体を攻撃します。
毎ターン全員が毒状態になると思いますので、誰かがクリーニングレイを使用して、毒状態はきっちり回復するようにしましょう。
HPに余裕があるなら、優紗に3回攻撃させても良いでしょう。
優紗のトートの剣が使用できる状態になったら、クリーニングレイのかわりに使用しても良いですが、対象が列なので注意しましょう。
結人のHPが減ってきたら、季桃の悪霊退散で回復して上げましょう。

本体が切り札を使用すると尻尾が復活するので、再度優紗のクリティカルヒットで丁寧に倒しましょう。
クリーニングレイの使用回数が無くなる前には倒せるはずです。

ボス撃破後、優紗ENDを見るための選択肢と、2章へ進むための選択肢が出現します。
優紗ENDを見た後は、再度ボス撃破しなくても再度選択肢を選べるセーブデータが作成できるので、気になる人は安心して優紗ENDを見ましょう。

第2章

:スコル・リオン、スコル・スナイパー×2(フリーバトルLv上限47)
スコル・スナイパーに切り札を使われたらキツイですが、先に倒してスコル・リオンの攻撃が全体化するのも辛いです。
ここはスコル・リオンに攻撃を集中させて先に倒してしまいましょう。
ヒカルのスノウ・バレットや他のメンバーで弱点の炎・氷魔術で集中攻撃すれば割と早く倒せるはずです。
スナイパーが生きているうちはスコル・リオンは単体攻撃だけなので怖くありません。

第3章

:スコル・チェイン×5(フリーバトルLv上限53)
5体同時に倒さなくてはならない相手です。
心子の空間操作でヴァーリのスキルを全体化し、リピートストライクを連発していれば楽に倒せます。 

:クリスタライザーの守護者(フリーバトルLv上限59)
睡眠付与が厄介なので、銀の鍵で相手の攻撃を無効化しつつ、なるべく速攻で戦いましょう。
心子の空間操作+スキルエンハンス、Lv3炎のルーン魔術・ソールの運行あたりを結人にかけて、デストラクションを全体に叩き込めば一掃できます。
銀の鍵の攻撃無効効果が切れ出すと睡眠によってパーティが崩されるので、早いうちに勝負を決めましょう。

:スコル・エンゼル(フリーバトルLv上限63)
一定のダメージ以下は無効化されてしまうので、ここもやはり結人のデストラクションで片付けましょう。
心子のスキルエンハンスと旧き印を刻む、Lv3炎のソールの運行を使ってからデストラクションを使えば、1万以上のダメージを叩き込めるので一撃で倒せます。

:偽バルドル
かなり強敵で苦戦しますが、結人のアタック封じと季桃のスキル封じを上手く使えば被害を最小限に抑えられます。
バルドルには氷属性のルーン魔術か、旧き印を刻んでから攻撃しないとほぼダメージは与えられません。
ヒカル以外ルーン魔術は使えないのでむやみやたらに使うのではなく、攻撃前にバフをマシマシにして戦うのがポイントです。

最も強力なのはヴァーリのイチイの弓+旧き印+幽体の剃刀でしょう。
イチイの弓の1回の攻撃ごとに幽体の剃刀の追加ダメージが入るため、大きく削ることができます。
これを使用すれば戦闘序盤でカラスを一掃できるでしょう。
バルドル一人になったら行動をよく見てアタック封じとスキル封じを上手く使えば、ほとんど攻撃させずに戦えると思います。
攻撃を封じながら季桃のスキルでSPを回復させたり、面倒ならレギンレイヴで一気にSPを回復させましょう。

銀の鍵の位相転換が使用可能になったら、また同じようにヴァーリにバフを重ねて攻撃の準備をしましょう。
ちなみに、バルドルは切り札で自動蘇生を自分に付与するため、トドメを刺す前にヒカルのディスペルか季桃のスキルで必ず解除しましょう。
切り札はスキル封じで防げるので、タイミングよく使えば自動蘇生状態にさせないことも可能です。

:ナイアラトテップ
攻撃が激しく防御も高い強敵です。
戦闘が長引くとジリ貧になるので、なるべく早く片付けましょう。
相手の通常全体攻撃は強力ですが、アタック封じ・位相転換・スヴェルなどで凌ぎましょう。
アタック封じが効いた次のターンに、相手がちょうど通常攻撃しかしてこない場合は1ターンまるっと攻撃のチャンスが得られます。
有効な攻撃方法としては、ヒカルのルーンエンハンス→スノウバレットで2500前後、心子の神剣解放→クリティカルヒットで3000ほどのダメージが与えられると思います。
攻撃強化のバフが効いている間にたくさん攻撃したいので、スヴェルや位相転換が効いているタイミングで上手く攻撃しましょう。
敵も銀の鍵で無敵になる場合があるので、ディスペルなどで強化を解除して戦いましょう。

裏ボス

攻撃サポートスキルを駆使して手数で攻め立ててくるボスです。
毎ターンHPが少しずつ回復する上に防御力が高い上に攻撃が激しいので、こちらから攻勢に出るのが難しい相手です。
自分が倒した戦法としては、結人のクロスカウンターを利用した攻防一体の戦法です。
結人にかばう+クロスカウンターを使わせて、あとはソールの運行やアタックエンハンスなどで攻撃力を強化しつつスヴェルなどでダメージを減らします。
何もバフなしだとクロスカウンターの反撃では100×2程度のダメージしか与えられませんが、バフで固めると400~500×2くらいのダメージを与えられます。
ある程度まで削ったら、最後はレーヴァテインでトドメを刺せば安定して倒せます。

(※ネタバレ防止のため、裏ボスの名前は黒く塗りつぶしています)

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