今回紹介するフリーゲームは、「人類滅亡後のPinocchia」です。
コールドスリープから目覚めた主人公が、アンドロイドを製造して戦力を整えつつ、先の階層を目指していくRPGです。
ジャンルとしては、リソース管理が厳しめのハクスラものと言えるでしょう。
なかなか面白かったので、感想と攻略メモ、ストーリー考察を書いていきます。
クリア時間は約4時間でした。
人類滅亡後のPinocchia
目次
ゲームの概要
主人公がコールドスリープから目を覚まして探索すると、壊れかけたアンドロイドと出会います。
そのアンドロイドに言われるまま、新たなアンドロイドを製造しつつ、先の階層に進んでいきます。
ゲームの進行にしたがって回想シーンが挿入されたり、ダンジョン内で落ちている文書を読むなどして、ゲーム世界のバックグラウンドを窺い知ることが出来ます。
ダンジョンのマップは存在せず、前進・撤退の2択だけです。
「撤退」は、すぐに拠点まで帰還できます。
「前進」で、素材を拾えたり、敵と遭遇したり、新たなアンドロイドやアイテムの設計図を入手したり、情報を入手したりできます。
各階層にはボス的な存在が配置されており、避けられない戦闘がいくつかあります。
特徴的なのは、回復アイテムである「応急修理キット」の回復量の仕様です。
「現HPの25%を回復する」という仕様なので、少し傷ついたらすぐに回復するということが大事になります。
応急修理キットも素材を費やせば作れますが、素材はアンドロイドの製造やアイテムの作成にも必要になります。
「30日」という期間が決まっていることもあり、無限に稼ぎを行うことはできません。
このあたりのリソースのやりくりが好きな人には、たまらないゲームでしょう。
攻略のコツ
このゲームで最も大事なことは「いかにダメージを減らすか」ということです。
ダメージを受けると、応急修理キットを使うことになります。
応急修理キットを使うには、素材を消費して製造します。
つまり、ダメージを減らすことは素材の温存に繋がり、他のアンドロイドやアイテムをたくさん使えるということになります。
最序盤
小細工抜きで、コツコツと攻撃していくことが大事です。
主人公は睡眠をとればHPが回復するため、序盤は前線に立って囮になりましょう。
汎用型を守ろうとして後衛に置くと攻撃力が下がり、かえって殲滅力が減ります。
仲良く前衛で攻撃しましょう。
応急修理キットは出し惜しみしないように、早めに使いましょう。
序盤
戦闘型は作れるようになったら、すぐに作りましょう。
戦闘型は、HPを消費する赤熱刃が気になるかもしれませんが、いると非常に役立ちます。
強敵などとの戦いでは、ここぞという場面で強力な技を使ってくれるので、頼りになります。
今後、HPが減りすぎたアンドロイドは回復をするより、一度解体して作り直すほうがよい場合が多いです。
レベルが10以上になり、新たなスキルを覚えているアンドロイドにはやりにくい方法ですが、レベル10未満であれば悪くありません。
砲撃型は少々火力に難があるので、レベル10で習得する防御無視スキルを覚えさせられるまでは、控えたほうがよいかもしれません。
僕は全体攻撃キャラが好きなので、すぐに作成して、ラスボスまで生存しました。
後衛からでもダメージが落ちないので、ダメージを受けにくく育てやすいです。
また、このころから「手榴弾」「閃光手榴弾」が作れるようになった頃だと思います。
この2つは非常に有用なアイテムなので、常に複数個は持っておきたいです。
序盤は手榴弾、中盤以降は閃光手榴弾で、通常戦闘は完封を狙っていきましょう。
中盤
第3階層から、転換炉の強化をすることができるようになります。
有用なアイテムを作るのにリチウムが非常に役立つため、リチウムを強化しておきましょう。
材料は鉄など、過剰に手に入るもので問題ありません。
索敵型は、敵との戦闘を避けながら前進するときのストレスをかなり緩和してくれます。
戦力としては期待できませんが、クイックセーブ・ロードを駆使すれば、実質エンカウントなしスキルとして運用できます。
攻略に非常に有用なので、1体は作っておきたいです。
防御型も、ダメージを集約できるという点で、非常に有用なアンドロイドです。
防御が薄めのメンバーを庇ってくれるので、攻撃型や速攻型と相性がいいです。
完全な盾として運用するのなら、ダメージが蓄積したら作りなおすのもいいと思います。
運搬型は、最終戦直前まで入れておくと役に立ちます。
特に中盤から、ジャンクコアを含むアイテムがたくさん拾えるようになってきます。
ジャンクコアは貴重ですが、10kgと非常に重いため、取りこぼしの無いようにしていきたいところです。
最終戦では、アイテムを拾う必要は無いので、別のタイプにかえましょう。
終盤
速攻型の設計図は、第4階層の部屋探索でランダム入手できます。
第5階層に進んでしまうと入手できないため、注意が必要です。
僕は運よく、スムーズに入手することが出来ました。
速攻型は、敵が単体のボス戦で非常に有用です。
死神は強敵ですが、シールドと速攻型、閃光手榴弾があれば、かなり楽に戦えます。
ダメージをたくさん受けてしまっても、日数に余裕があればなんとでもなります。
残日数を有効活用するのなら、修復カプセルに回復したい仲間を入れておき、探索に行ってすぐ戻るという過ごし方で、日数と引き換えに回復や素材の補充を行えます。
死神戦などで複数の仲間が損傷を受けたり、シールドが必要になった際は、時間を使って装備を整えましょう。
万能型は、いなくても問題ありません。
しかし安定した戦闘力を持つので、誰を入れるのか迷ったら入れておきましょう。
後半、稼ぐ必要が無い場面では、運搬型はいなくていいですし、汎用型も力不足です。
ラスボスは、継続したダメージソースとなる砲撃型が2人以上必須です(レベルは10以上)。
あとはなるべくダメージを多く出せる攻撃型、防御型がいるといいでしょう。
正直、シールドやアイテムなどを駆使すれば、それほど苦労せずに勝てると思います。
僕は下のようなメンバーで勝利しました。
<前衛>万能型、防御型、速攻型、攻撃型
<後衛>砲撃型、砲撃型、主人公、索敵型
クリア後の感想・考察(ネタバレあり)
ゲーム部分について
回復手段が制限されている仕様では、いかに敵を早く倒すことが大事か、非常に思い知らされる内容でした。
途中で、手榴弾や閃光手榴弾の有用さに気付いてからは、比較的スムーズに進めることが出来ました。
ゲームも階層ごとにメリハリがついていて、飽きずに一気にプレイすることが出来ました。
新しい種類の仲間がどんどん増えていくのも、ワクワクしてよかったです。
ストーリーも、誰かに直接語らせるわけではなく、文書などによってうまく想像させる見せ方になっており、良かったです。
バイオハザードのような、じわじわした恐怖を感じられました。
文書は、本文の最初の数字の羅列が月日・時間を表し、その数字の色が同じなら記述者も同じと推測できます。
考察に役立ててください。
ストーリーについて、自分なりに文書から推測した内容を書いていこうと思います。
厳密に文書を精査しているわけではないので、的外れなものもあるかもしれません。
主人公の正体は?
恒星間航行世代間移民船セ・キ・ローダーの司令官。
文書「希望は失われていない」の写真に写っているのは、彼と彼女の娘であると思われる。
なぜコールドスリープさせられていた?
寄生体除去手術を受けたが、臓器の損傷により余命30日となってしまった。
治療法であるクローン技術復元までの時間を稼ぐために、コールドスリープしていた。
なぜ機械が暴走した?
セ・キ・ローダー司令部の決定。
教団を中心に、内部の居住者たちが暴走を始めたため、事故に見せかけてすべてを浄化しようとした。
主人公が主導で行ったとも解釈できる。
寄生体の正体は?
謎。
数式から発生するものであるらしい。
しかし地球では存在したかもしれないが、セ・キ・ローダー内で寄生体が本当にいたかどうかは疑わしく、軍が居住民を統制するための口実に使われていた節がある。
教団の指導者である数学者のインタビューで「寄生体はこの宇宙から消滅した」と語っているのは、真実ではと考えられる。
ラスボス撃破後のメッセージの意味は?
主人公以外の人類が完全に滅亡したことにより「洪水プログラム」の終了を意味するものと思われる。
またそれと同時に、居住可能な星へ接近している内容も読み取れる。
「ピノキア」の意味は?
童話「ピノキオ」では、木から作られた人形が、様々な冒険を経て、最後には人間になる。
つまりこの場合、様々な経験を通して人間のようになったアンドロイドたちのことを「ピノキアたち」と呼んでいるのでは、と考えられる。
「ピノキアたち」と複数形で呼んでおり、この他に該当しそうな集団はなさそうである。文書内で「母さん」と呼ばれ、「俺」を育て上げた万能型アンドロイドも、「俺」に最後まで母として慕われていたように見える。
主人公もこのことから、アンドロイドたちを新しい人類と見なし、新しい星で新しい人類(ピノキア)を存続していって欲しいと考えたのではないだろうか。
寄生体が数式から自然発生的に生まれるものであるのなら、アンドロイドの中に生命が宿ってもおかしくないと思える。
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