著者について
2019年11月に竹書房から発売された近代麻雀戦術シリーズの本「麻雀勝ち確システム」を購入しました。
僕は不勉強で知らなかったのですが、著者である山越貴広さんは、アマチュア最強という評判の打ち手のようです。
天鳳でも最速で十段になられているので、天鳳で強くなりたいという人にも役立つ本であると思います。
麻雀最強戦のホームページに張られていた10段達成した際の成績を見ると、下記のような成績でした。
平均順位:2.26
1位率.327
2位率.266
3位率.224
4位率.183
和了率.250
放縦率.120
副露率.364
立直率.243
Rate:2378
ご覧の通り驚異的な成績です。
10段どころかまだ7段にもなったことがない自分にとっては、この戦術本で学び取れることがあるはずだと思い、購入しました。
山越氏の成績で特徴的な点は、立直率の高さです。
しかし副露率が低いわけではないので、面前に偏っているわけではないことが窺えます。
この辺りの使い分けについても、本書を読むことで著者の考え方が掴めるかもしれません。
本書では、立直を非常に強力な武器と考えた戦術が紹介されています。
先日紹介した「麻雀戦術本「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」(著:滝口直樹氏)」中でも、立直を「壊れ役」というほど強力だと紹介されていました。
立直を軽視している人はそれほどいないと思いますが、本書を読んで、改めて立直という役の強さを認識しました。
本書の内容について
本書は、1ページにつき1つのシステムが載っています。
見出しにシステムが提示され、下に、それに関する解説が簡潔に書かれています。
それほど複雑なことは書かれていないので、直感的に分かりやすく、実戦ですぐに取り入れやすい内容に絞って書かれています。
分かりやすい反面、細かいデータや裏付けが欲しいと考える人には、少し物足りなく感じるかもしれません。
全部で122のシステムと19のコラムが載っています。
目次としては、以下のような内容です。
第2章 勝ちを確定させるメンタルシステム(15項目)
第3章 勝ちを確定させる鳴きシステム(25項目)
第4章 勝ちを確定させる守備システム(26項目)
第5章 勝ちを確定させるテクニック(24項目)
感想
1ページに1戦術という書き方なので、非常に読みやすく、わかりやすい内容の本でした。
鳳凰卓を目指して特上卓を攻略していこうと考えているレベルのプレイヤーは、ほとんど理解しておくべき内容の本だと感じます。
既に鳳凰卓で打っている人であれば、わざわざ読まなくても良いかもしれません。
前述したように、細かいデータの裏付け云々よりも、わかりやすさ・試しやすさを念頭に置いた戦術書です。
そのため、直感的に理解したい人には向いていますが、細かい裏付けデータなどが知りたい人にとっては、鵜呑みにし辛い内容かもしれません。
山越氏が天鳳を中心に活動しているわけではないので、天鳳だけでなく、むしろリアル麻雀に通用するような内容だと感じました。
特に第2章のメンタルシステムについては、非常に大切な内容です。
麻雀というのは、非常にメンタルを揺さぶられるゲームです。
良い成績を残すためには技術に加えてメンタルも必要なので、そういったメンタルを身に付ける助けになると感じました。
途中に挿入されているコラムを読むと、山越氏の麻雀に対する熱い思いが伝わってきます。
僕も麻雀が好きなので、それなりに情熱を持って打っていますが、山越氏の情熱にはまだまだ敵わないなと思います。
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