前書き
ネット麻雀「雀魂」ですが、雀聖3から雀豪3に転げ落ちたあと、ようやく雀聖2にまで戻ってきました。
(分不相応だったかもしれないので、「戻った」という言い方は、適切ではないのかもしれませんが…)
まだ以前の最高到達点に戻ったわけではないですが、以前雀聖3だったころに比べて、引き出しは増えているのではないかと感じています。
ラス回避麻雀への対応とはどういうことなのかをずっと考えながら、色々と試行錯誤を繰り返してきました。
そんな中、最近読んだ戦術本『麻雀AI NAGAの鉄戦術』が自分の中でかなり役立ったため、紹介しようと思います。
どういう内容の本か
麻雀AIと言えば、最近は「SuphX」「爆打」「LuckyJ」「Mortal」などありますが、今回は一般にも有料公開されている「NAGA」の戦術について解説した本です。
麻雀AIは、場面ごとにバシッとただ1つの解答を出してくれますが、その判断根拠は教えてくれません。
何を判断材料にしているかは、見る側が分析しなくてはなりません。
本書は「おそらくNAGAはこういうことを重視している」ということをわかりやすく解説してくれている本です。
「NAGA」は牌譜検討の際、シチュエーションを変更することができます。
各要素の値をいじって、判断がどのように変わるかということを検証することが出来ます。
例えば押し引きの場面で、NAGAが押すという判断を出したとします。
ではその際に押す牌がドラだったらどうなるか、無筋だったらどうなるか、相手が親ならどうか、はたまた点数状況が違ったらどうか、そういった値を変更して、判断の変化を検証できます。
その変化の分析により、NAGAの考え方をある程度一般化して、読者が使いやすいように具体例を載せてくれています。
内容は4章に分けられており、それぞれ1章・手組み、2章・仕掛け(鳴き判断)、3章・リーチ判断、4章・押し引きとなっています。
どの章も、よくある場面をテーマとして取り上げており、役立つ局面は多いと思います。
自分に刺さった箇所
本書で役に立ったと感じるポイントは非常に多くあるのですが、売り物なので、内容をここで詳しく書くわけにはいきません。
ただ、書いても支障がなさそうだと思われる部分についてだけ、少し書こうと思います。
本書の「1章・手組み」のテーマ①に、「配牌を開けたらホンイツを見落とすな!」という内容が書いています。
詳しくはここに書けませんが、要は手がバラバラでアガれなさそうな手牌でも、ホンイツの可能性があればNAGAはかなり意識しているという話です。
(それが無きホンイツのみであったとしても)
僕はラス回避麻雀を打っていくにあたって、放縦率が上がりそうな副露はどうしても控えめになってしまいがちでした。
バラバラの手組で鳴き中心で進めていっても、結局他家のリーチが掛かったら降りることになってしまいます。
そういうわけで、副露率は30%を切るくらいの低めで推移していました。
しかし、本書に書いてあることを実践していると、あることに気付きました。
副露していても、割と降り切れるということと、2副露以上していると準リーチみたいな感じで他家が警戒してくれるということ、です。
特に露骨な染め手で副露していると、勝負手ではない他家が自重して、オリ気味に打ってくれているのが感じられました。
さすがにブラフで鳴くのはあまりオススメできませんが、手が悪いときに無理やりホンイツに持っていくことは、他家の和了率を下げるうえで悪くないと思いました。
もちろん自分も役牌やドラを重ねたりすれば、普通に7700の手を作られることも少なくありません。
配牌が悪いからと言ってメンゼンでばかり進めていると、リーチまで行けずに、何もできず他家にツモられ、点数が削られていく局が多くなります。
リーチや副露を使っていき、他家が警戒せざるを得ないような打ち方をしていくのは、今さらながら重要だと実感しました。
こういった意識で打っていると、結果として、副露率は32%~34%くらいに自然と上昇しました。
その他にもかなり参考になり、自分の中で腑に落ちたことが多く書いてありました。
僕は打った後の局を一応、麻雀AI「Mortal」に解析してもらい、ざっと目を通すようにしています。
分析結果を見て、「これは自分のミスだったかな」と思ったり、「いや、これはこっちで合ってるだろ」とか思いながら、どうしてこの判断になるのかという理由を自分なりに考えています。
「NAGA」と「Mortal」は違うAIですが、重視する判断材料が全然違うということは無いと思います。
そのせいか本書を読んでいると、普段NAGAに触れていない自分でも「そうそう!」と共感する部分が多かったです。
最近読んだ麻雀戦術本の中では、かなり納得して受け入れられた内容でした。
後書き
以上『麻雀AI「NAGA」の鉄戦術』の内容を、自分の近況に関連付けて少しだけ紹介しました。
最近ではバラバラで安くなりそうな手牌を、無理に染めていくのが楽しくなってきました。
アガれそうな配牌だけでなく、アガれなさそうな配牌で、いかに周りを警戒させていくかも楽しめるようになってきたと思います。
また負けが込んできて、打ち方に自信が持てなくなる時期が来ると思います。
しかし一度落ちて這い上がってきた経験は、自分を保つための道しるべとなるはずです。
2025年はまた雀聖3に返り咲きたいなと思います。
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