第15回WOLF RPGエディターコンテストの応募作品「ロロろくプラス」の紹介記事です。
コンシューマー作品『7~モールモースの騎兵隊』『ヴィーナス&ブレイブス』、フリーゲーム『-7(マイナーセブン)』、『はにょう9』などの流れを汲む世代交代部隊運営シミュレーション作品です。
僕が最も好きなゲームジャンルの一つである作品です。
本編クリア時間は、難易度イージーで約10時間でした。
難易度ノーマルでは慣れもあり約7時間でした。
難易度ノーマルの本編後は追加で30時間ほどプレイしてクリアしました(色々試行錯誤していたため)。
目次
ゲーム概要
騎兵隊の隊長となり、大陸のあちこちで出現する魔物を倒していくシミュレーションゲームです。
年月が経過するごとに団員は年老いていくため、プレイヤーは新たな団員を入団と育成を行い、何世代にもわたって世代交代させながら平和を維持していきます。
ゲームの大まかな流れとしては、以下の通りです。
①遠征して魔物を討伐する→②入隊希望者が増える→③団員を入れ替えていく→①遠征して魔物を討伐する…といった感じです。
発生した魔物を放置すると、新しい年になったタイミングや街が壊滅したタイミングで「瘴気度」が上がっていきます。
瘴気度が100で新年を迎えてしまうとゲームオーバーになるため、瘴気度を低く保てるように遠征をおこなう必要があります。
瘴気度は、魔物を撃破したタイミングと、拠点に帰還したタイミングで減少します。
多くの魔物を倒してから帰還すると大きく減少するので、帰還のタイミングを誤らないように注意しましょう。
魔物を討伐したり年月が経過することで、拠点で採用できる入隊希望者リストの人数が多くなります。
遠征中、マップを歩いているとすぐに年月が経過してしまうので、積極的に良い人材を登用して育てていかないと、部隊がすぐ弱体化してしまいます。
人材には成長期・全盛期・衰退期があるため、各メンバーの年齢バランスを考慮しないと、一斉に弱体化してしまい詰んでしまう危険性があります。
常に、少し未来を見据えた部隊全体のマネジメントが必要となります。
魔物との戦闘は、魔物1体VS隊員7人で行います。
3×4マス内に、最大7人を前列・中列・後列に配置し、列をローテーションさせながら戦っていきます。
キャラクターはクラスによって、自分の前にいる隊員の攻撃・防御を強化したり、同じ列のメンバーを回復するといった能力を持っています。
敵の行動は全て開示されているので、どのタイミングでローテーションさせるかを考えながら味方を配置し戦闘準備をしていきます。
ひとたび戦闘が始まれば、あとはほとんど自動的に戦闘が行われます。
プレイヤーができることは、隊列を維持させるかローテーションさせるかということだけです。
どこまで敵の攻撃に耐えられるか、どのタイミングで隊列を変えるかということを考えつつ、うまく戦術を組み立てて強敵を撃破していくのが醍醐味です。
ローテーションさせるかどうかは3秒以内に決めなければいけないので、想定していない状況の際には決断への緊張感があります。
本作ではヘルプの内容が非常に充実しています。
最初からすべてを理解するには難しいので、分からない点があったら適宜確認するようにしましょう。
システムを理解するればするほど、どんどん奥深い面白さが味わえると思います。
感想(プレイ前の人向け)
イージーでは、本編クリアまで10時間ほどかかりました(かなりゆっくり目にプレイしています)。
間違いなくヴィーナス&ブレイブス等の血を受け継いだ世代交代SLGとなっている作品です。
本編でのストーリー要素は抑え気味ですが、本作のようなゲームシステムであれば、むしろその方が作品に没頭できますし、自然と何らかのドラマ性を見出すことができるはずです。
隊員の引退時に「今までご苦労様」という気持ちになったり、新たな子供が入隊して「ああ、あの強かったあいつの息子か」と思いを馳せたりといった具合です。
攻撃・防御補助に「×2」の要素が入っていたり、列回復の他に「隣回復」「他回復」が加わるなど、既存作品の焼き直しではないオリジナリティが加わっています。
潜在スキルの存在は効果がやや控えめなので、狙って組み込むほどではないのですが、条件を満たしているとラッキーな気持ちになります(スキル目当てに隊員を選ぶほどではない)。
本編をクリアすると、更なる強敵と戦えるようになります。
本編クリア後のボスは、これまでがチュートリアルと言えるのではという難易度で、システムへの理解度が試されると思います。
本作では、子供を功労者にすることはできないので、強さの上限は子世代が限界となります。
そうでなければ、漠然とプレイしているだけでも容易に強いユニットが出来てしまい、作業となってしまう可能性があるため、絶妙なバランスだと思います。
隊員のレベル上げ・勝利数稼ぎ・瘴気度を下げるための討伐・イベント消化と、常にやることがあるため、止め時がない作品でした。
プレイすればするほどゲームシステムへの理解が深まっていくので、ローグライクゲームでプレイヤーのスキルが上がっていくように、自身の成長が感じられると思います。
だんだん強くなっていく騎兵隊と、プレイヤー自身を重ね合わせられるのではないでしょうか。
このジャンルを初めてプレイする人は、最初は仕組みが分からず戸惑うかもしれません。
しかしこれぞ世代交代シミュレーションゲームだという本作の雰囲気を、ぜひ味わってほしいなと思います。
攻略メモ(ある程度プレイした人向け)
このジャンルの作品に慣れていない人のために、自分なりの攻略方針を書いていこうと思います。
慣れている人はもっと洗練された方針があるかもしれませんが、一つのプレイスタイルとして参考にしていただければ幸いです。
どんどん追記しながら書いているため、項目の内容が重複していることがありますがご容赦ください。
攻略のフェーズ目安
まずはゲーム全体の攻略の大まかな段階について整理しました。
分からない部分があるかもしれませんが、後の項目で詳しく説明しています。
第1段階(黎明期)
騎士団の立ち上げ時期です。
新規募集によって戦力を整えながら、即戦力を中心に隊員を集めます。
運が絡みますが、隊長とヴィムちゃんを上手く活用すれば乗り切れるはずです。
レベル1~2の魔物を相手にしていき、少しずつコツを掴んでいきます。
強い隊員は功労者にして、次の世代の準備をしていきましょう。
第2段階(成長期)
隊長の子供が生まれて、隊長一族が戦力の核となり活躍し始めてきている時期です。
隊長一族が戦闘メンバーに常時3~4人いるくらいのイメージです。
黎明期と同じく、強い功労者を探求しつつ、同じ隊長の時代にレベル3の魔物を5体撃破できるような基盤を作っていきましょう。
20年ごとに現れる魔将はこの段階で倒せるでしょう。
第3段階(成熟期)
隊長の功績Ⅴが常時達成できるようになり、秘境・花畑・鳥居が同時に出現する状態です。
隊員の若いうちから、これら3つの恩恵が得られれば、全体の強さが底上げされるでしょう。
後はこの状態を維持しつつ信仰値を効果的に稼ぎ、神宝の力を借りて強敵を撃破していきましょう。
本編後の「竜」は、この段階で聖杯を使えば余裕を持って倒せますが、「龍」は聖石を使わないと余裕はなさそうだと感じました。
遠征でやるべきこと
入隊希望者人数の増加
遠征は、入隊希望者の人数を増やすという目的があります。
良い人材はいくらいても良いですし、優秀な功労者を輩出できれば、強力な隊長一族を増やしていき、部隊の底力を上げていくことができます。
入隊希望者の人数は、マップ上の情報屋(人間のアイコン)と接触するか、魔物を討伐することで増えていきます(魔物レベル×1人ずつ増加)。
入隊員選定で重視したいのは、クラス、能力値、年齢、全盛期期間です。
全盛期のキャラばかりではなく、成長期の若い隊員も揃えていきましょう。
HPが高いキャラは色々な所で役立つので、最重要パラメーターはHPだと思います。
「強さ」だけに注目して選ぶのではなく、そのキャラに求められる役割に必要な能力値が高い新人を選びましょう。
なお、新年になった直後に拠点に戻った方が、採用した隊員を長く使えます。
特に希少職だと全盛期の期間が短いので、1年長く使えるだけでも大きいです。
魔物の討伐
当然ながら、遠征では魔物の討伐も目的の一つです。
魔物を倒すことで瘴気度を下げられますし、入隊希望者が増えていきます。
また、魔物にトドメを刺したメンバーはレベルが上がり、能力が底上げされます。
レベルが高い魔物を倒せば一気にレベルが上がります。
しかし、十分に戦力が整うまでは高レベルの魔物には手を出さず、レベル1か2の魔物だけを狙うようにしましょう。
倒せそうにない強い魔物は、放っておけば何回か街を壊滅させた後に自然消滅してくれます(他作品のように、他の街に移動しないのがありがたい!)。
弱い魔物と戦うときはなるべくレベルが低い隊員に倒させるように調整し、レベルMAXの隊員に無駄な経験値を献上しないように注意します。
瘴気度が高くなってきたら、嫌でも高レベルの魔物と向き合わなくてはなりません。
このときは隊員の育成は考えず、最大までレベルが上がった戦力を投入して全力で戦いましょう。
場合によっては神宝も惜しまずに活用していくことが大事です。
イベント回収
遠征で、マップ上に存在するオブジェクトを訪問することも重要な目的です。
特に「秘境」「花畑」「鳥居」は隊員の能力を底上げするチャンスなので、隊員が若い段階で優先的に訪問しておきたいところです。
「秘境」が拠点近くに出現したら、ロードを繰り返して、若手の狙った能力値を上昇させるチャンスです。
吟味の際は、上げる手段の少ないHP・攻撃・攻撃補助あたりが上がると嬉しいです(個人的には、HPが2段階上がると一番嬉しいです)。
帰還の目安
拠点に帰還する目安はいくつかあります。
入隊希望者が30人になったら、それ以上は魔物を倒しても増えないので潮時でしょう。
また、帰還時に瘴気度が減る場合は、瘴気度0のときに帰還すると勿体ないです。
帰還時に瘴気度が20減るならば、瘴気度が20以上のタイミングで帰還すると無駄が少ないです。
そのほか、全盛期を過ぎた隊員が多くなってきたときも帰還のタイミングです。
強い隊員はちゃんと功労者にして、子どもの出現条件を満たしましょう。
育成について
レベルアップと加齢について
祝福の日を迎えて1年が経つと、成長期や全盛期の隊員は能力値が上昇します。
加齢により成長する値は、キャラクターのレベルが高いほど多く上昇します。
したがってヘルプにも書いてあるように、出来るだけ若いうちにレベルを最大まで上げておくことで、最盛期に到達するステータスの天井は高くなるということになります。
若いうちは戦闘でトドメを刺しにくいですが、攻撃補助を上手く使って育成していきましょう。
道具「指南書」で上げたい能力値を指定したり、イベント「秘境」を使ったレベルアップも有効です。
最大レベルまで育った隊員は、無駄にトドメを刺してしまわないように、余裕があれば編成から外すと良いでしょう。
ただし、レベル6まで育ってしまった隊員でも、勝利数を稼ぐことは功労者・信仰値両方の観点から意味はあります。
指導力がSかつ、脱退時信仰値が+5になる勝利数20到達を一つの目安として参加させると良いでしょう。
功労者について
功労者は、後に隊長の子供を育てるという役割があります。
子供は、功労者をそのまま強化したような強さになるので、強い功労者を揃えることは、部隊を運営していく上で重要なことです。
勝利数が20になると、功労者になったときの指導力がSになるので、強いと思った隊員は勝利数20まで頑張りましょう(もちろんレベル6にもしましょう)。
隊長一族は、教育を担当した功労者よりもステータスは一回り高く、全盛期も比較的長いため長期間の活躍が期待できます。
したがって、新たな入隊者の育成をサポートできるキャラや、一人で強敵の攻撃を受け止めて隊列を維持できるような便利なキャラを目指すと戦いやすいと思います。
ただし隊長一族は功労者にはなれないので、子世代以上の強さの隊員は作れないことに注意しましょう。
殿堂入りはできるので、殿堂入り隊員に強力な7人を確保できれば、神宝「聖遺物」を使ってレベル3の魔物を楽に倒せます。
このように利用すれば、戦力が整わないタイミングでも、瘴気度で詰まる危険性は激減するでしょう。
隊長になる予定がない一族は自主引退するまで待ち、信仰値を獲得しましょう。
通常隊員であれば、自主引退前に除隊させても、「功労者→自主引退」の流れで信仰値が得られます。
しかし隊長一族は功労者になれないので、「現役→自主引退」でないと信仰値が得られません。
全盛期が終わったからと言って、新人との入れ替えで除隊させないようにしましょう。
隊長について
隊長は、隊長一族の中から任意のタイミングで任命できます。
隊長一族は基本的に能力が高く最盛期が長いので、他のメンバーのサポートをしやすいユニットや、敵の強力な攻撃を1人でしばらく耐えられるような役割を狙って育てると良いでしょう。
列全体を回復できる占星術師や、そのターンの敵の行動を封殺できる呪術師(ただし敵より先に行動できる素早さまで育てる必要はある)は、どんな時も役に立ちます。
これらのクラスで、いきなり強い隊長を作成するのはなかなか難しいので、序盤は、回復と補助ができる魔術師・錬金術師や、列を1人で担当できる騎士・冒険者・暗殺者など、作りやすいクラスから育てていきましょう。
ただ、どんなクラスでも隊長一族レベルの能力値であれば、大抵役に立ちます。
好みで色々と試してみるのも良いでしょう。
新規募集で加わる隊員の強さは時の運であり、時間が経過するほど強い隊員が集まるというわけではありません。
強力になボスに立ち向かうためには、隊長や隊長一族を強化しつつ、信仰値を貯めて神宝を活用する必要があります。
常にこの二つを意識した戦い方をしていきましょう。
また、レベル3の魔物を5体討伐してから隊長交代すると、次代隊長時に鳥居・花畑・秘境が同時に出現するようになります。
これを繰り返すことで隊員の力を底上げできるので、その代の最優先課題として覚えておきましょう。
遠征時は、この3つのイベントを消化したら拠点に戻り、魔物討伐は通り道に居る場合や瘴気度が危険な時だけ戦えば良いくらいです。
序盤は、レベル3の魔物を5体撃破するのは骨が折れますが、殿堂入りメンバーがしっかり育っているなら、聖遺物を利用して低コストで攻略できます。
戦闘について
基本方針
格下の相手と戦うときは短期決戦になるのでそれほど難しくありませんが、格上と戦うときは長期戦を見据えた戦術が必要となります。
あくまで、戦術例の一つとして参考にしていただければと思います。
まず、敵から攻撃されたら一撃で倒されるキャラがいないか、必ずチェックしましょう。
通常は毎ターンローテーションすると思うので、敵がこの攻撃してくるときに、前列に居るのは誰かということを考えてチェックしましょう。
もし倒されてしまうキャラがいるなら、その後ろに防御補助を持つキャラを配置するなどして対策しましょう。
見落としがちですが、敵の「初回攻撃力」で上乗せされる分も考慮して計算しましょう。
また、敵の攻撃目標がランダムではなく、「女性を狙う」や「年齢の低い者を狙う」などのルールがある場合、条件を満たす隊員を配置すれば、同列の他メンバーは安全ということになります。
このあたりも上手く活用すると戦いやすくなります。
敵の標的がランダムの場合は、隊員が列のどこにいるかで標的となる確率が変わります。
タフではない隊員は、端の方に配置すると良いでしょう(編成画面のパーセンテージ参照)。
一撃で倒されないことが確認出来たら、次は回復のことを考えます。
自力で回復できる隊員はそれほど気にする必要はないですが、自分で自分を回復させられないキャラは注意しましょう。
同じ列に、他メンバーを回復できるクラスがいないと、長期戦ではジリ貧です。
他回復・隣回復を持つ隊員は自分自身は回復させられないので、お互いに回復できる隊員を配置しましょう(防御補助によりダメージをシャットアウト出来るなら不要です)。
基本的にはHPは常に満タンをキープすることが好ましいですが、時には回復量が足りず、ローテーションを繰り返すうちにHPが段々減って来るキャラもいることでしょう。
そういったときのために、タフな列を1つ作っておけば、ローテーションさせずにステイすることによって、後列が2ターン分回復することができます。
また、計算間違いで思うように回復できない場合のリカバリー策としても、タフで回復力の高い列があると、色々と融通を利かせられます。
ほか、初回攻撃・初回防御・回復力が高い魔物は、頻繁にローテーションを繰り返すと苦しくなるため、あえて同じ列で長めにステイさせると楽に戦えます。
育成時、行動順やダメージ量を緻密に計算するのが手間であれば、育てたい隊員を一つの列に集めると楽です(敵を十分に弱らせてからローテーションすれば、次の列の誰かで倒せるやろ理論)。
また一般に、与えるダメージ量が高いほどトドメをさせる確率が高くなるので、優先して育てたい隊員の後ろには、高い攻撃補助を持つ隊員を付けてあげましょう。
陣形について
12個のマスに7人全員を配置することを考えたとき、おそらくこの3パターンしかないはずです。
使い分けはプレイヤーによって考え方があると思いますが、戦法の例について考察していきます。
現在のメンバーのバランスや、魔物のタイプごとに使い分けていくと効果的です。
【3-2-2型】
ホーリーウォールです(唐突な命名)。
飛びぬけて強い隊員がいなくても、全体でお互いに防御を固めることができるので、長期戦を安全に戦いやすいフォーメーションではないでしょうか。
個人的には最もお世話になった陣形です。
縦に2人ずつ並び、その6人がお互いに攻撃補助と防御補助をしっかりできる形となっています。
1人だけはみ出た隊員は、猟師や槍術師にすることで、間接攻撃を邪魔されずに行えます。
はみ出た隊員は防御補助を受けられないため、ある程度のHPが必要になるほか、同列に隣・他回復できる隊員が必要となります。
HPが低い隊員でも各種補助を組み込みやすい陣形なので、育成時にも通常時にも力を発揮するパターンだと思います。
ただし、1ターンに攻撃を集中させにくい傾向があるので、初回防御や回復力が高い敵相手だと苦戦する可能性があります。
【4-2-1型】、【4-1-2型】
1人だけの列にタフで強力なエースを置くことで、敵の強力な攻撃を調整しやすい陣形です。
ただし4人列の両翼は防御補助を受けられないので、その点は気を遣う必要があります(ランダム単体攻撃なら比較的安全です)。
4人列に間接攻撃が強い隊員を置くことで、その前列が敵の攻撃を食い止めている間に射撃を浴びせやすい陣形だと思います。
また、ランダム単体攻撃で攻撃を散らしてくるタイプの敵であれば、4人列はダメージが散らばるので、多少HPや防御補助が足りていなくても誤魔化すことができます。
4人列は同ターン内にたくさん攻撃できるので、初回防御回数や回復量が多い敵に有効です。
4人列で攻撃を集中できるような組み方にすれば、持ち味が生きてくる陣形だと思います。
【1-3-3型】
1人列にはタフなエースを置きつつ、3人列は、片方だけが補助を受けることができる陣形です。
もう一方の三人列は、最大でも1人だけからしか補助がもらえないことになるので注意しましょう。
ただ、この陣形も間接攻撃できるクラスを組み込みやすいフォーメーションではあるので、列ごとの火力バランスを安定させたいときには使いやすいと思います。
「4-3-0型】、【3-4-0型】
完全に短期決戦のための陣形で、ローテーションは基本考えません。
つまりラピッドストリームです(謎)。
弱い魔物を倒して育てたい隊員がいる際には役立つと思います。
最前列の隊員を、その後ろの列が最大限に補助して一気に倒す思想の陣形です。
ダメージや行動順の計算量が少ないので、弱い魔物を倒して育てたい隊員がいる場合には活用すると良いでしょう。
あとは、十分な火力が揃っている場合に、強敵を一気に倒したい場面でも活用できます。
強敵との戦いは神宝を活用する
信仰値を消費して購入できる神宝は、強力なものが多く揃っています。
聖石は超強力な分さすがに高級ですが、HPを2倍にする聖杯でもかなり戦闘を楽にしてくれます。
聖典や聖水などでもかなり役に立つので、レベル3の魔物に挑むときなどには、積極的に使用することを考えて活用すると楽になります。
1回の遠征で1つしか所持できませんが、1つの遠征で1体のレベル3の魔物を討伐する目標に設定してはどうでしょうか。
また、魔将や本編クリア後のボスなどは、聖遺物を使用して殿堂入りしているメンバーで戦うと経済的です。
ただし聖遺物と他のアイテムの併用はできないので、最終的な伸びしろは現隊員+神宝の方が上でしょう。
敵の状態異常・特殊行動について
・毒
毒状態になると、自身の回復能力が発動しません。
自回復持ちはもう一周するまで回復の機会を失うため、あまり受けたくありません。
防御補助でダメージを0に抑えてしまえば、毒状態にならないので凌げます。
ただし、他人による回復であればちゃんと発動するので、複数の他回復・隣回復で構成している列なら問題ではありません(ただし毒の列攻撃だと、誰も回復を発動できなくなるので注意)。
・呪い付与&呪い攻撃
呪い状態になると、回復行動時に逆にダメージを受けてしまいます(これによりHPが0以下になって自滅することはありません)。
「呪い攻撃」の場合は防御補助でダメージを0に抑えられれば呪いにならないので安心ですが、「呪い付与」の場合は防ぐ手段はありません。
また、一度回復行動をとれば解除されるので、呪い状態の隊員が後列に居る状態で一度ステイすれば、何とか回復できることになります。
・石化
行動前に石化させられた場合は、そのターンの攻撃が出来なくなります。
また、石化状態で攻撃を受けるとダメージが1.5倍になるため、複数回攻撃の場合は計算に注意しましょう。
こちらの攻撃機会が失われるという点を除けば、ローテーションで解除されて回復も妨げられないので、それほど危険な状態異常ではないと感じます。
・「力を溜める」と「攻撃力強化」の違い
前者は直後の攻撃のみの攻撃力アップですが、後者はこの戦闘中永続的に上昇します。
つまり、攻撃力強化を使う魔物に対して長期戦を挑むとどんどん不利になっていくので、短期決戦を意識して戦いましょう。
各職業の使用感
各職業の使用感について、個人的な使いやすさをA~Dランクで書きました。
ただし、プレイ方針によって各職業の使いやすさは大きく変わるので、参考意見程度に留めてください。
僕が良い活用方法を思いついていないだけという場合が大いにあると思います。
B=強い新人がいたら入れたい
C=かなり強い新人か戦力不足なら検討
D=基本的に使わない
※実際に書いていたら、AとDは該当する職が少ないことに気付きました。
つまりどの職業もプレイスタイルや考え方によって、評価が変わり得る紙一重の違いだということです。
前衛職
・戦士 D
プレイを通して、まったく使いませんでした。
高いHPとぼちぼち攻撃力がありますが、他者への補助や回復能力が一切ないため、組み込みにくい職業です。
ただし能力値の項目が少ないので、成長がHPや攻撃に集中すれば、一定の戦力にはなりそうな気がします。
・暗殺者 C
HPはやや低いものの、高い攻撃力と自回復を持ちます。
敵の一撃さえ耐えられるなら、多くの場合、自力で全快できるので使いやすいです。
HPが高い暗殺者が応募してきたらエース候補です。
また、毒攻撃なので、回復力が高い魔物相手であればやや楽になります。
HPが低いので、高レベルの魔物相手だとしんどいですが、低レベルが相手なら即戦力になります。
・武闘家 C
HPが高く、そこそこの攻撃力と攻撃補助があります。
防御補助がなく、前列にタフな隊員を置くことが求められるため、あまり使いませんでした。
ただし、戦線維持を考えなくても良い短期決戦であれば、割と気軽に組み込めそうな気楽さはあります。
・侍 B
HPがやや低いものの、攻撃力と自己強化が高く、さらにクリティカルも出やすいため、短期決戦を仕掛けたいときのアタッカーとして有用です。
素早さが高いという点が割と大きく、石化などで行動を封じられる前に行動しやすいというのも強みです。
ただし継戦能力は高くないので、回復や防御補助が欲しい職業です。
・忍者 B
自身を攻撃補助しつつ2回攻撃できるため、暗殺者以上に攻撃能力は高いです。
隣回復は申し訳程度の回復量ですが、他回復や隣回復持ちのクラスを2人の忍者で挟むと、挟んだ相手に忍者の隣回復×2が与えられるので、短所を補える運用でお気に入りです(隣回復を持つ錬金術師なら特に相性が良い)。
HPは低くないので、防御補助なしでもそこそこ耐えられるのが魅力です。
・槍術師 C
近接攻撃が非常に高いですが、HPが低いのでやや不安定です。
間接攻撃は付属的な威力に過ぎないため、そちらを売りにした隊列を組むほどではありません。
自回復は気持ち程度なので、別の回復役が必要だと思います。
間接攻撃が高く育つと、大きなダメージ源として活躍できるポテンシャルはあります。
中衛職
・猟師 B
自力での回復はできませんが、中列からの間接攻撃と前列での近接攻撃と、そこそこの攻撃力があり優れたアタッカーです。
前列に隊員がいると本領を発揮できないので注意しましょう。
自分では回復力を持たないので、他回復や隣回復を持つ隊員と同じ列に配置しましょう。
攻撃に厚みを持たせてダメージを底上げできるのが魅力です。
・騎士 B
高いHPと防御補助で、自分の前に立つ隊員をがっちりサポートします。
攻撃力は高くないのでアタッカーとしては計算しづらいですが、複数ターン持ちこたえられるタフさを持ち合わせているため、即戦力として使い勝手が良い印象です。
騎士で耐えつつ、その後ろから間接攻撃させる等も有効な戦法です。
・狙撃手 C
猟師の攻撃力とHPを減らすかわりに、自回復を持ったクラスです。
猟師に比べてやや中途半端なステータスバランスになっているので、イマイチ使いにくい印象です。
能力が全体的に高くなれば、竜騎士のような活躍も可能だと思います。
・呪術師 C
防御補助と隣回復以外の能力は低いですが、相手の行動を封じる石化がとても強力です。
相手より先に行動できないと意味がないので、どうにかして素早さを成長させたいところです。
また、相手にダメージが通らない場合は、先に行動できても石化させられないので注意しましょう。
もし素早い呪術師を育て上げることが出来たら、敵が強力な攻撃をしてくるターンを石化で封殺できる強みがあります(力を溜めさせない等の運用も有効)。
素早さが低い魔物相手に対しては、厄介な攻撃を封じる役目があります。
十分に素早さが高い呪術師は、列を単独で担うことが可能です。
・冒険者 B
全てが中途半端と言えば聞こえは悪いですが、上手く育てば万能隊員にもなれる可能性を持ったクラスで、量産型黒騎士と捉えることもできるでしょう。
能力値が高くなりやすい隊長一族であれば、割と強力になりやすい魅力があります。
ただ、ステータス項目が多い分、レベルアップ時に上昇する能力がバラけやすいので、狙った能力値を上げることは難しいです。
・剣士 C
高いHP、防御補助、そこそこの攻撃力が売りの中衛です。
自力での回復は出来ないものの、前列を2回防御補助できるため、単発攻撃しかできない魔物であれば、前列をステイさせても2ターンは安心できます。
2ターン耐えさせたい列がある場合、その後ろに配置すると頼もしいクラスです。
ほぼ戦士の上位互換と言えるのではないでしょうか。
後衛職
・神官 C
HPの低さがあって使いにくいですが、防御補助と他回復が高いです。
回復・サポート役が足りていない場合の即戦力としては優秀です。
逆に、HPの低ささえ何とか出来れば優秀なヒーラーとなり得ます。
・僧侶 B
攻撃力は皆無ですが、神官よりもHPが高いという点が何よりも頼もしいです。
防御補助と他回復共に神官よりも低いですが、回復役自身のHPが高いというのは多くの状況で役に立ちます。
攻撃力が低いので、とどめのレベルアップを奪う事故は少なく、育成目的の戦闘でも組み込みやすいです。
防御補助と回復量については花畑と鳥居で上昇させられるので、ゲーム後半ではデメリットが克服できる点も大きいです。
・魔術師 B
攻撃補助を筆頭に、隣回復・防御補助と一通りサポートに関する能力が揃っている頼れる後衛です。
自身の攻撃力は低いですが、高い攻撃補助のおかげで隊全体としての総ダメージを上げるのに有用な職業です。
育てたい隊員の後ろに配置しておくことで育成にも役立ちます。
・召喚師 C
魔術師の回復能力を無くしたかわりに、補助や素早さが大幅に上がっている職業です。
強力な補助が一通りそろっているのは魅力ですが、防御補助や回復によって支えてくれる隊員を必要とします。
回復のことを考えなくて良い短期戦では、アタッカーをブーストしやすく強力です。
・占星術師 B
自分自身を含めて回復できる、唯一の列回復を持つ職業です。
防御補助を持っておりサポート力が高く、4回攻撃を行う点も強力です。
個々の能力が低いと活用しづらいですが、隊長一族で輩出できるとかなり強力になる可能性があります。
僧侶の4回攻撃補助を1ターンで使い切れるクラスです。
・錬金術師 B
魔術師を回復寄りに調整した使用感を持つ職業というイメージです。
両隣の攻撃補助という、やや変わった特徴を持ちます。
隣を回復させつつ攻撃補助を行うので、同じく複数回攻撃をしつつ隣回復を持つ忍者を両隣に置くとシナジー効果が大きいイメージです。
2023年8月21日修正:一番高い攻撃補助が優先して発揮される仕様のようなので、隣に忍者を置いても、忍者の自攻撃補助の値の方が高ければ意味がないようです。
誤情報失礼しました(回復は重複します)。
希少職
・黒騎士 A
攻撃性能に寄せた騎士という使用感で、かなり強力です。
HPも十分高いので、列を1人で支える運用でも十分以上に活躍できるでしょう。
希少職はどれも活躍期間が短いですが、是非とも功労者にして子どもの教育役に任命したいです。
・竜騎士 A
槍術師の高い近接攻撃と、猟師の間接攻撃を併せ持つような強力な職業です。
さらに隣回復までできてしまいますが、他人の補助はできないため運用には注意が必要です。
間接攻撃回数が2なので、初回防御を破る手数の多さも嬉しいです。
・聖騎士 A
十分な攻撃性能を持った僧侶という使用感の職業です。
他回復なので他の隊員に回復してもらう必要がありますが、×2の防御補助といい、どこに置いても活躍できる万能職です。
強い隊員を作るためのまとめ
1・強い初期ステータスを持ち、かつ、加入から全盛期までの期間が長い隊員をスカウトする。
成長による伸び幅は、全盛期よりも成長期の方が大きいので、この点が重要だと考えられます。
もちろん、全盛期も長ければさらに嬉しいです。
2・その隊員をなるべく若い段階でレベル6まで上げる。
加齢によるステータスの成長幅は、現在の能力値の高さにある程度依存していると思います。
そのため、若い時期にレベルを上げて能力値を高くすることが重要となります。
鳥居や花畑で上昇させた能力値についても、その後しっかりと伸びていることから、レベルアップでその能力値が上がったのと同様に考えて良いと考えられます。
3・その隊員を功労者にして、子どもの教育係にする。
実質、その功労者のパワーアップ版が誕生するイメージです。
一族が5人未満であれば帰還時に子供誕生の判定があります。
功労者にした後、そのキャラが教育者とならないまま、自主引退してしまわないよう注意しましょう。
必要なら、セーブとロードを繰り返して帰還するのも有効です。
逆に、中途半端な強さのキャラであれば、功労者にしない方が良いこともあります(子供が誕生したときに唯一の功労者だと、強制的に教育者となってしまう)。
4・その子供もまた、なるべく若い段階でレベル6まで育てる。
成長期の早い段階でレベル6にすれば、全盛期には非常に高い能力値になります。
5・子供が育ち切ったら殿堂入りにする。
殿堂入りキャラが強者で揃ってくると、聖遺物を使用して、レベル3魔物を楽に撃破できるようになってきます(=信仰値を10消費してレベル3魔物を撃破できる)。
同じ隊長の代でレベル3の魔物を5体倒してから隊長交代すると「功績Ⅴ」の特典として、次代では花畑・鳥居・秘境が3つ同時に現れるようになります。
こうなると、隊員ステータスのベースアップが可能となり、強さの最高到達点がさらに伸びていきます。
功績Ⅴの特典を維持し続けることで、隊全体の強さがさらに押し上げられていきます。
花畑・鳥居で上昇させられる能力値・「回復力」「防御補助」の2つを所持している職業の使い勝手が抜群に上がります。
非常に若くステータスがオール1のような新人は、早い段階で秘境でレベルを上げつつ、花畑・鳥居で防御補助と回復力を強化すると、全盛期の終わりには凄まじいステータス値になります。
最終的に、花畑・鳥居で際限なく強化できる防御補助・回復能力を持っているクラスが非常に強くなります。
HPだけは誤魔化しが効かないため、指南書で指定するステータスはHP一択だと感じています。
新規応募者で指南書持ちがいたら、強さ度外視でとりあえず確保しておくことも重要です。
若手の成長を秘境で吟味する際も、とにかくHPを優先すればほぼ間違いはないかと思います。
秘境が拠点近くに出現した場合は、狙った能力値が上昇するまでロードを繰り返して吟味することが容易なので積極的に狙っていきましょう。
感想(ノーマル・本編後のボス撃破後・ネタバレ注意)
本編クリア後のプレイ感想について、徒然なるままに書いてみます。
ノーマルで本編クリア後に魔王を撃破するまで、約30時間ほど追加でプレイしました。
魔将撃破後の竜は、聖杯や聖水で撃破できましたが、龍はかなり強かったです。
聖石を使えば余裕ですが、信仰値を大きく使うので、聖遺物や聖杯で倒せないかと色々試行錯誤していました。
全部試したわけではないですが、聖遺物や聖杯でも倒せた龍はいるので、工夫すれば撃破可能なのだと思います。
ぜひやり込みプレイヤーの道具無しクリア動画とか見てみたいですね。
さて、サガフロ2のキャラ名を多く借りた我が「ディガー騎兵隊」は、魔王との決戦は聖石を使ったため、それほど苦戦はしませんでした。
隊長のプルミエール・ナイツと、一族のヨハン・ナイツの強力な攻撃により、時には500を超えるダメージを叩き出し、長期戦になるかと思われた決戦は短期に決着しました。
ボスクラスの攻撃パターンは苛烈なので、下手に持久戦を挑むよりも、ある程度の被害を覚悟して短期決戦を挑むのが正解なのかもと、最終戦にて今さら思いました。
攻撃力99の占星術師+攻撃補助99の僧侶=792ダメージとかのパワープレイが最適解なのかも・・・(聖水込みならいけるか?)
最終戦前の2連戦は、ラストバトルで道具を使いたいのなら、道具を温存しなければならない難関です。
僕は試行錯誤の上、青龍・白龍ルートを選びました。
以前の戦いよりHPが弱体化しているので何とかなりましたが、ここの戦いが一番大変でした。
負けると1戦目からやり直しになるので、2戦目は緊張しました。
陣形保存してリトライすれば、それほど手間は掛からないのですが、気分的なものです。
さて、200年以上遊んで戦い抜き、ようやく平和を取り戻しました。
いついつまでに撃破するという計画性はなく「行けたら行くわ」くらいの気持ちで、戦力が揃ったタイミングで各ボスを撃破していきました。
コツを掴めば瘴気度に追われることが少なくなりますし、そういう意味でのんびり育成に専念できたと思います。
『V&B』だと結婚に運が絡んで管理しづらかった一方、本作の功労者システムは計画しやすくストレスが少なかったです。
侍は、プレイ当初あまり使っていませんでした。
しかし強い新人がいたので、試しに育てて功労者にしたところ、めちゃくちゃ強い一族が生まれ、そこから侍への評価を改めました。
どの職業も、絶望的に使えないということはなく、能力が髙ければ全部有用なのだと思います。
色々な戦法で勝利していける敵ばかりなので、様々なプレイスタイルを受け入れられる懐の深い作品だと思います。
殿堂は、自分が育てた歴代強者たちのドリームチームという感じで達成感があります。
単なる自己満足ではなく、実際に呼び出して戦える手段があるので、揃えがいがありました。
色々なプレイが可能だと思うので、やり込み好きな方は、特定のクラス・性別縛りプレイなど、色々試してみてはいかがでしょうか。
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コメント
『7』『VB』、フリゲの『-7』、『はにょう9』どれも大好きですが、商業インディー含め新しい作品はもう来ないだろうなと諦めていました。
まさかの世代交代型部隊運営SLG新作!!管理人さんの熱中ぶりも伝わり夢中で遊んでいます。この記事がなかったら出会えませんでした。
素晴らしい作品の御紹介をありがとうございます!
コメントありがとうございます。
コンシューマーで新作を諦めていたジャンルでも、まだ出る可能性があるというのがフリゲ・インディー作品の良いところですよね。
私が個人的に大好きなジャンルですので、その熱量が伝わったということでとても嬉しいです!
本作を入り口として、他作品に入っていくプレイヤーが増えれば良いなと思います。