島本和彦の漫画の名言と、おすすめ作品ベスト3を紹介

漫画・アニメ
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島本和彦氏の漫画は、非常に熱い内容の漫画です。
真面目な内容ではないギャグ漫画の中では、真剣さや熱さの割に小物くさいセリフのギャップが面白く、非常に癖になります。
絵はひょっとしたら、暑苦しいと思われるかもしれませんが、非常に面白いと思います。
今回は、氏の作品をいくつか名言と共に紹介していきます。

逆境ナイン

「なぜいまさらこの漫画を?」と思われるかもしれませんが、一周回って非常に面白いです。
野球が題材ながら、何にでも当てはまる普遍的な内容だと言えます。

とにかく、勢いと熱さだけのバカな漫画です。
あと、詭弁を学ぶのにも良い本かも知れません。

力強く、無理を押し通す数多くの名言は、疲れた現代社会に生きる私たちを勇気付けてくれます。

「誰だって、たたけばホコリが出る!」
「それはそれ、これはこれ!」
などの、熱くて小物臭い言葉が最高にツボです。

あと、出てくる女の子が意外と可愛いのもポイントが高いです。

以下、名言の紹介です。

「それはそれ!!これはこれ!!」
勝負は非情です。
綺麗ごとだけではやっていけません。

「試験まで日曜をはさんであと6日!神はこの世を6日で創り、7日目に休まれたっ!おれもやる!」
引き合いに神を出すという発想の壮大さに頭が下がります。

「誰だって・・・たたけばホコリは出る!!」
人間味を感じる温かい言葉。

「こじつけでも、つじつまが合えばそれにこしたことはない!」
確かに。

「これで甲子園で優勝しなくても・・・野球部を潰せなくなりましたね!!」
甲子園出場で、ちょっとPTAが盛り上がったからこそ、増長したこのセリフ。
熱血なキャラクターが、小物のようなことをいうおかしさの極地です。

逆境ナイン(1) (サンデーGXコミックス)


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燃えよペン、吼えろペン、新・吼えろペン

漫画家・炎尾燃(ホノオモユル)を主人公とした、編集や締め切り、他の漫画家との熱い戦いの漫画です。

大げさに誇張している部分も多いと思いますが、一概に「これはさすがに嘘だろ」と笑い飛ばせないリアリティがあります。

見所は、なんといっても炎尾先生の詭弁です。
人を焚きつけたり、どうにもならなさそうな場面で強がるのが、読んでいて本当に面白いです。
冷静に考えると、漫画家として駄目な人間のようにも思えますが、自分なりの美学を持っていたりするので、それなりにポリシーは持っているようです。

アイデアを出す大変さ、締め切りのきつさなど、「バクマン」よりよっぽど、漫画家を描いた漫画としてオススメしたいです。

吼えろペン、新吼えろペンと、後になればなるほどキャラクターの線がすっきりしてくるため、割と見やすい絵柄になってきます。

内容も、熱さだけで押す展開ではなく、登場人物も多く、それなりにテクニカルな展開もあり、成熟した一話完結の漫画という雰囲気です。

(燃えよペン)
「まだ9時まで9時間ある。9時までに原稿が出来ていれば、その間何をしていようと、おれ達の自由なのだ!!」
この強気の言葉、痺れます。
出来ていなければとんでもないことになるのですが・・・

「あえて・・・寝るっ!!」
「先生、しかし時間が・・・」
「時間が人を左右するのではない・・・人が時間を左右するのだ!!」
常に時間に追われる現代社会に生きる我々に、一石を投じる至言です。

燃えよペン (サンデーGXコミックス)



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(吼えろペン)
「締め切りというものはこの交通標識によく似ている・・・とりあえず守るべき基準は決まっているのだが 正確に守っている人間はごくわずか・・・!誰もが少しはオーバーしているもの!!」
期限を守らないことに対して、自己を正当化しての弁。
絶好調の詭弁です。

「一生懸命考えても出てこんのだ!!出てこないものは・・・仕方があるまい。だから!!俺は今、映画を観に来たのだ!!」
開き直るということも大事です。それにしても、映画好きだな。

「同じ雑誌に二本立てで載せる無謀な企画!そんなことに気軽にOKを出して、公開の真っ最中だ!考えてみりゃ、いつもの量でもヒーヒーいってこなしてるのに。体とか心とか、”何か”を壊さなきゃできるわけがない!!なのに!!」
「なのに?」
「なのに、この後もおれは遊びにいくつもりだ!!」
わかっているのに、開き直る人間は強いです。

「やればわかる!やらなければ一生わからん!!」
真理かもしれません。

「マンガ家は人間的にできていなくてもやっていけるが 編集は、人間的に出来ていないと、やっていけないことを知れっ!わかったかっ!!」
芸能人とマネージャー、社長と秘書などにも当てはまりそうな気がします。
しかし、自分で言ってしまうところが凄いところです。

「おれ自身が育てた樹から 俺が実をもいで食べるのは、当然じゃないか!!」
確かにそうなのですが、漫画家としての在り方が楽な方に流れてしまうのは・・・

ドリンクバーを注文したが、飲み物が欲しいわけではない!!本当に注文したいのは「アイデアひとつ」なのだ!!
切実な漫画家の想いです。

「自伝は先にマンガ家が描いてやるべきなんですよ!!」
有名人の自伝を誇張して書いてのコメント。
まさに逆の発想。

「その映画を観て、何もアイデアが浮かばなければ 締め切りにはおそらく間に合わん!背水の陣だ!」
作品作りにはこうやって、命がけで陣を引く緊張感が必要なのだ!
映画を見に行きたいだけなんじゃ?

吼えろペン(1) (サンデーGXコミックス)


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アオイホノオ

こちらは、自称天才漫画家の卵・焔燃(ホノオモユル)が主人公の、大学生活を描いた作品です。
「吼えろペン」の炎尾先生とは漢字が違うことから、直接の繋がりはないと思われます。
しかし、炎尾先生の大学生時代を描いていると考えても、別段違和感はない内容となっています。

「アオイホノオ」というタイトルは、まさに「青い(未熟な)炎尾先生」を表しているのかもしれません。
この作品はギャグ漫画というよりも、漫画家へのデビューを描いた、ノンフィクションのドキュメンタリーという雰囲気があります。
(フィクションの但し書きはありますが)

昔の漫画・アニメ・特撮などの映画的手法などが好きな人には、本当にたまらない内容と思います。

主人公の焔は、「吼えろペン」の炎尾先生ほどのプロ意識は感じられず、根拠ない自信に満ちている、まだ未熟なイメージの大学生です。
実力の程は、当初はしばらく描かれませんでしたが、漫画の持ち込み時の編集者の反応から、それなりのレベルに達しているようです。
足りないところは多いようですが・・・

ライバルに当たる天才・庵野秀明を中心に、有名漫画家などが実際の作品名で登場したりします。

途中から、彼がもう一人の主人公と言ってもいいほどかなりページ数が割かれるようになり、主人公を喰っている感じがあります。
あだち充の「みゆき」がビッグコミックで連載を始めていることから、時代は1980年だと推測されます。

げらげら笑いながら読む漫画ではなく、ギャグを交えながらも、当時の漫画文化を扱った作品だと思います。

アオイホノオ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)


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